「ねぇルフィ、何か欲しい物ある?」
「欲しい物?」
「うん、肉以外でね」
考えるより聞く方が早いと思う。間違いは無いし。
でも肉なんて答えだったらナミの必要が無いので一応断りを置く。
(そんなの悲しすぎる)
「誕生日でしょ?」
こんな大義名分が無い限りあんまり素直になれない。
ルフィは“誕生日”と言うキーワードを聞いて何だかテンションが上がったらしい。「おーそうなのか」なんて眼が爛々としている。
(私がプレゼントする物でそれ以上に喜んで)
「何かくれるのか?」
ばっと向けられた輝く眼にドキリなんて心臓が音を立てるものだからナミはつい身構えてしまう。
確かに普段からお金に関しては厳しいけど今日は特別、ルフィの誕生日だから
(とは言わないけど)
「そうだな〜」そう呟きながら考える素振りを見せるルフィが、暫くしてその顔を持ち上げた。
「膝枕してくれ!」
「え…?」
そんな、ものなの?何だか力が抜けてしまう。
それでもルフィが嬉しそうに言うものだから
(しない訳にはいかない)
「ナミ!有難うな!」
麦藁帽子をナミに預けてルフィはそのままごろんとナミの膝に頭を乗せる。
向けられる笑顔が、2人を照らす太陽より眩しくて
(嬉しさに眼を細めた)
「たんじょうびおめでとう」
ルフィ…
黒髪に触れる手が何だか嬉しそうに見えた。
「―――あれ、ってナミさん‥とルフィ?」
「みてェだな」
「………ゾロ!さあ」
「さあ、って言われてもな」
「………。(俺も膝枕してみたい)」
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ルナミって難しい(ノД`)。
そもそもこれはルナミになっているんだろうかどうだろうか。
最後のゾロとサンジはオマケ的なものと考えて流しといて下さい。
(20090505)