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『May It Be』(Celtic Woman)

 今回の作品のイメージソングを決めるに当たって、真っ先に思い浮かんだのはFive Finger Death Punchの『Jekyll And Hyde』だった。なんて言うか、「これしかないだろ」って感じだった。だって、題材がジキルとハイドだし。

 だけどいざ作品を書き上げてみると、作品のラストと曲調がいまいちマッチしない。しっとり系ENDなのにこんなロックな曲じゃダメだ!と思い直した。でもこの曲も捨て難いくらいカッコイイし、何よりハイドのイメージにピッタリだったから、それならこれはハイドのイメージソングということにしよう、と思った。

 だったら今度はヘンリーのイメージソングも探してみようか。そう思い立って辿り着いたのがBreaking Benjaminの『Without You』。歌詞はもちろん、ラストのオーケストラチックな終わり方が実に彼らしい。でもこれも曲の入りが何となく作品のラストとマッチしない……。

 というわけで最後に辿り着いたのがCeltic Womanの『May It Be』。お察しのとおり、これはメアリーのイメージソングだ。
 夜明けと共に最愛の人の安らかな旅路を祈る曲。曲調も歌詞も何もかも、この物語のエンドロールにピッタリだと思った。

 ちなみにこの『May It Be』は、元はあの有名なアイルランド出身の女性アーティスト・Enyaが、かのファンタジー巨篇『ロード・オブ・ザ・リング』の主題歌として発表した楽曲だ。Celtic Womanの『May It Be』はそのカバー曲というわけだが、何故Enyaの原曲ではなくCeltic Womanのカバー曲の方を選んだかと言うと、単純にこちらの歌声の方がメアリーのイメージに近かったからという理由である(Enyaの熟成された歌声は、10歳の少女のイメージソングにするにはちょっと深すぎた)。

  May it be your journey on
  (願わくば あなたの旅が)
  To light the day
  (輝く日へと続きますように)
  When the night is overcome
  (夜を乗り越えたなら)
  You may rise to find the sun
  (きっと太陽があなたを待っている)
(作詞:Roma Ryan/訳:藤野 治美)

 どうか2人の殺し屋に安らかな眠りがあらんことを――。



(Commented by 長谷川)
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