一年が経つのは早いもので、気付けば私たちは高校も三年生になっていた。
二年生に引き続き三年生でも岬ちゃんと同じクラスになって、悠太くんと塚原くんも同じクラスになった。



「視力悪くなってるし」

「私もちょっと下がってた」



そんな今日は身体測定。
ジャージに着替えて空いてるところから回っていく。
視力と聴力と座高は行ってきたからあとは身長と、一番心配で不安な体重測定だけ。
先ずはとりあえず身長を測ろうと体育館に向かった。
既に何人も並んでて、だけど頭がちょっと飛び出てる頭は多分東先生。(先生身長高いからなぁ)



「伸びてる!」

「はは、よかったね」



先に測った岬ちゃんは、もともと身長は高めなんだけどまた伸びたって喜んでた。
じゃあ次むむむさんね、って優しい笑顔で言われて、伸びてるかなぁって緊張しながら台に乗る。



「東先生」

「ああみんな」

「東先生身長の測定を担当してたんですね」

「せんせ〜1、2cmオマケしてくださいよ〜」

「あははだめだよ」



あの5人が来て一気に賑やかになる。
橘くんもかなり身長を気にしているらしく、オマケしてって先生におねだり。
確かに橘くんは、塚原くんや浅羽兄弟に比べたら小さいかもしれないけど、松岡くんとはあんまり変わらないような。(…そうでもないかも)



「あ、ごめんねむむむさん」



私の身長が気になるのか、橘くんは一部始終を凝視。
なんか恥ずかしいけど、身長測るのなんて一瞬だからすぐに終わる。(ちょっとだけ伸びてた)



「オレのが高い!」

「…張り合う相手が女子ってお前」



松岡くん、悠太くん、祐希くん、塚原くんも身長測定を済ましていく。
みんな背高いなぁって思うと、橘くんの気持ちも分かる気がする。
じゃあ行こうか、って私たちは体重を測るために体育館を出た。



「あいつらほんと騒がしい」

「外まで聞こえてくるね」



体育館の外に出ても聞こえてくる彼らの賑やかな笑い声。
その笑い声を聞いて、今年も楽しくなりそうだなってなんとなくそんな気がした。


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