坂田銀時の場合





私が皿洗いをしていると、ソファに座っている銀ちゃんが声をかけてきた。


「なぁ、銀さんちょっくら散歩してたら
道でちょっと拾い物してさ。
捨てられてて可哀想だったんで拾ってきちゃいましたー!」

「なに?犬か猫なら定春で十分だよ?」

「違う違う。
今神楽も新八もいないからお前だけに見せてやるよ」

「とんでもないガラクタでも拾ってきたの?」

「いいから名前、ちょっとこっち」


私は皿洗いを一段落させると、手招きする銀ちゃんの横に座った。


「それで、拾ったものというのは?」

「これなんだけど」


そう言って銀ちゃんが机に置いたのは
捨てられてたとは思えない綺麗な小さな箱で…


「開けてみ?」


私は言われるままに箱を手にとり開けた。


「銀ちゃん…これ…」

「拾ってきただけだから。」


銀ちゃんは明後日の方をみて頭をぽりぽりかいていた。


「名前、結婚しようか。」


私は大きく頷くと銀ちゃんに抱きついた。




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