見つけた





次の日、いつものように学校に行くと窓側の席のあいつと目があったが、ふいと目をそらされた。


俺は昨日のことがあったからか、ずっとあいつを見ていた。
笑ってる顔も、照れてる顔も。
あいつは俺が知らないだけで色んな表情をしていた。


ぼーっと見ていると後ろから声をかけられる。


「そーごくーん!今日だよね?
もう、長かったぁ〜」


目の前に立つのは昨日と違う女。
声をかけられて気がついたのだが、授業はだいぶ前に終わってすでに放課後を迎えていた。


どれだけあいつに夢中になってるんですかねィ、俺は。


「ああ、そうだったねィ。」


とりあえず返事をし、人がいなくなったのを確認して女を机に寝かせる。


ふと廊下のほうを見ると、見知らぬ男子生徒と楽しそうに話しながら階段を降りていく名前の姿があった。

俺はもう少しで唇が触れるというところで止める。



「そう…ご?」

「部活いくから今日はやっぱり無理でィ。」

「えっ…」



俺は女を机に寝かせたまま鞄を持って急いで名前の後を追いかけようとした。
だが、後ろからさっきの女が俺を呼び止める。


「部活なんて嘘だよね?
いつもサボってるじゃない。
土方くんから聞いて…」


とにかく急いでた。
俺は女にうるせェメス豚と言い、教室を後にする。
女はそれ以降追ってこなかった。




追いついたのは下駄箱。
名字はさっきと変わらず男子生徒と仲良く二人で話している。

俺はそんなことなど気にせず、割って入り名字の手をひっぱり屋上へと連れて行った。




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