心の悲鳴を無視し続けたら、いつの間にか指の先から壊れて行った。
涙の数だけ、心に刻まれた傷は深く、多くて。
賢い女になんてなりたくなくて、あなたの前では愚かな娘を演じ続けたの。
天使の声が聞こえた夜に、僕らは事切れた。
越えた夜の数だけ憎んだ昼の時間
指先から零れたのは、恐らく僕にとって必要不可欠なものだった
素直じゃないね、でもそこが好きだなんて、君の為に言ってやらないよ
君がいつまでも子どもじゃない事ぐらい、僕だって分かってるさ。
僕の好きにさせてくれたら、君を最高に幸せにしてあげれるのに。
君が狡い子だってのは、とっくに知っていたさ。
嗚呼、喉から手が出る程欲しい。
狂おしい程、君を愛してるのにね。
この想いは届かない。最初から分かっていた事だ。
忘れられない思い出と忘れたくない痛みは、まったく違うものであるべきだ。
心の奥底で願っていたあなたとの別れがこんなにも苦しい物だったなんて。
知らない方が幸せだったことなんて、この世界にはいくらでもあるんだよ。
鏡の中に迷い込んだ少女のその後を知る者はいない。
落ちて行った水滴のように、わたしの身体は無様に、
闇の色より深い、心の淀み。
君に夢中になりたかっただけなのにね。


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