ヘッドフォンで耳も塞ぎたくなる
全身が痺れるように、胸が痛む
哀しいくらいに、涙腺が乾いている
優しい曲に、喉が熱くなる
けれど、責任は自分にもある
その姿は叫びだけで解る
褒めて欲しかった虚しさに気付く
耳に残る声に、恋をする
泣けたらいいと願う
考えていることの分かってしまうあなたが、嫌い



胸に疼く苛立ち
大声で叫んで歌いたい
手のうちに残る
なんでもない溜め息
歯ぎしりではなく、口を閉じるという行動
否定的にモノ事を捕らえたのは誰だったの?
「どうして」と叫ぶ
何故誰もが「幸せ」ではいけないのだろう
そのうち涙など、喉よりも早く涸れてしまうよ
「嗚呼、なんて愚かな君!」



大きく息を吸い込んで
わざわざ目を逸らす相手
口を結んで舌を舐めて
何か一つ癖を作る
バレたら終わりと、ゲームに仕立てて
眠れ眠れ、愛しい君よ
はじめまして、こんにちは
たぶん一番大嫌い
三日後の夜明け前に
はじまりの祝福歌



不仲な両手
言い訳ばかりな君と僕と
時折愛しくなるのが、厭
為す術もなく、また理由すらなく
離れることはないのだろう
自由の美点
見つめてはいけない
待ちこがれた台詞
追いかけたかった筈の
意味すらも淀んで



親しくなってしまうから、名前を呼べない
トラウマと食べ物を受け付けない口
隠すことを強さだと思う
逃れられない罪の証
真実が生まれた夜
希望のない光
静かに抱き締めた風
苦しめたい喜び
灰の上に種を蒔く人
天の下の偉大なる破壊





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