seven senses





やしの木と浜辺と灰色の空
大道具を片付ける音
犬の鳴き声が響く
ぼんやりとした画面の光
薄暗い部屋で天井を見上げた
バイバイ、と走る足音
冷蔵庫と車の音
薄 暗 い 7 題




嫌われるのは、怖いよ
深い深い意味が欲しい
知っているから紛らわすの
知らず知らずにほのめかしていた
一番分からないのは、この僕自身
この感情を表す言葉が見当たらない
静かに泣いた、喋れなかった、泣きつく誰かがいて欲しかった
み な も と 7 題




食い下がったあの目
不安のその先
眠気の先に見えた安らぎの場所
諦めることこそが怖い
楽かどうか、ではなく許せるかどうか
よじれた繋がり
笑ってくれて構わないから、どうか白けないで
う ら や む 7 題




恨むべき過去を羨んだ自己陶酔に浸かっていたあの日
誤解を生んだ虚妄の原点を探し彷徨うだけの闇
苦しまない現実を夢見た翌朝に続かない未来を知る
ありえないことがありえてしまう夢の見れない交差点と人波
忘れ物を思い出せずに見上げた汚れ切った雲間
もどかしい思いをぶつけるものすらなく吐き間違えた言葉
憶測だけを並べた答えのない解答用紙
よ い ど れ 7 題