** 僕は知らない **



HOME/夏の夕暮れ、影の伸びる、懐かしい。形容詞がたくさんな、
ゆらぐ/ぐるぐるぐるぐる、ふらついて。何が揺らいでいるのやら。
狭い空から/色も匂いも何もかも、この光が作る、から?
眩しいと言った/光差すのは雲間から、影差すのは、何だろう。やっぱり光かな?
合間の先/嗚呼なんて美しいのだろう、と声にならずとも聞こえた。
君は何屋?/100%のドリップ は、汗ばんだ人間のその笑顔と想いなのかもしれない。
白の家/「溶けてしまいそう」とその声に、何にと問えば「君の白い肌に」だって。透かした笑顔を殴ってやったの、と笑った。
ここ何処?/「水族館だよ」と誘拐犯は手を引いた。私と彼は合わせて1400円の入場円を払った。
安全地帯/女神とライオン、はたまた姫と僕か。隣に居ると言う、意義と意味は?
Wind/見上げただけで、買ったばかりの帽子は飛んでゆく。



階段と狐の尻尾/何処までも果てしなく、その先にはきっと待ってる君がいる。
二人ぼっち/親子だなんて誰が呼んだの。コミュニティだよ只の。
流れる/空が回りそうだと感じたのは、これで何度目だろう。
2¢/美味しそうだと感じるのは「300」まで。
5¢/どうしようか、何を買おう。所持金はお遣いの余りだけだよ。
明かり/短くても長くても、蝋を垂らしてでも燃え続ける。そうやって何百年も。
花と器と/「まるで絵画のようでも、枯れていくのよ」って、君は泣いたの、笑ったの?
隙間の空/黒く影を落とすのは、何にも変えられないような青と白。
Airport/世界一美しい空港の廊下、自動回廊に手をついて。
at noon/長く続く川沿いのその隣。風に混じるのはレストランの油っこい香りと騒がしい人声。



Tower/こどもの国の、と少女は言った、これは?
街角と閉店時間/あと三分ですよ、と言われて、慌てて駆け出そうとしたら、転んだ。
Long slope, long way! /赤信号を見て、横断しようと思ったけれど、足はやっぱり動かない。
@STATION/朝焼けに見とれていたら乗り遅れるよ!
ノイズ/色づけば、日常。モノクロだから、懐かしい。
覚醒都心/暗ければ暗いなりに、眩しいものはより眩しく。あーあ。
White Line/境界線なんて要らないのに。だって「どこまでも」なんて無理なんだから。
スカイ・グラデーション/曖昧だから、曖昧であるからこそ、なんて、まるで言い訳みたいだ。
Night Mere child/夜だね、そうだね。不意にコンビニに行きたくなった。アイスだよアイス。
そういわれましても/只の赤い怪獣さ、とおじさんは言う。ウルトラマンには邪魔なだけだ、って。