枯渇した群青
足踏みする黄緑
そういえばと橙
笑うように歪む黒
届かない真白
その先も空の下
降り積もる沈黙
優しく悲しい遠い君
涙に埋もれる小さな声
冷たい足音



心を投げ出した宇宙
どこかにいる私
雨粒に覆われる透明
息をひそめてゆれる光
まぶしくなんてないのよ
つかれちゃったね
背中側から受ける朝日
ぐらり傾いた溜め息の影
目蓋の訴え
死に色と虹



奪い合うための温度
寒さのかげ
そこだけ平行
虚構まみれと四月と微熱
不自然なのはお前だ
人波に溺れた
私のこと好きなの
恋なんて思い込み
ビルの十五階から飛び降りた夢
あのとき放したリリィの手



夕暮れ色には染まらない瞳
後悔をしなかった三毛猫
悲しい声を出そう
君に示す
乾いたメルティキス
ドライアイと泣かないふり
君の泣き声に恋をした
君のいる明日の行方
朝には戻ってきたはずの
張り付くまえに



笑えば、笑い声
ひびが入った
随分と滑稽な三人組
最後の言葉は忘れていいや
夢と一緒にさようなら
掴んだ手にはたかれた
苦しまない方法を教えて下さい
手を繋いだって伝わらない
言葉の意味を汲んでくれ
生きたい理由