文|log あまいやまい(三→幸前提左+幸) ※三成は出てきません。 それはそれはひどい有様でね、と左近は言った。しかしその割にはあまり深刻そうでない、笑いをかみ殺したような表情だ。声色も明るい。どこか楽しんでいる節がある。 幸村はどう返事をしたものか、困惑した様子であった。 「仕事も手につかないほど参ってるみたいでね。どこか上の空で、熱っぽい視線で虚空を見つめては、ため息ばかり…」 三成の部屋へと向かいながら、左近の口はせわしなく動く。それを聞きながら、幸村はそのような状態の三成の様子を想像しようとしてみるも、全く思い浮かべることができなかった。 「あの…三成殿はどんな病気なのですか?」 「さあ?」 左近のふっと笑う表情に、妖しげな色が灯る。 「ま、会って見りゃ分かるさ」 ××× 所謂恋煩いというやつです。 幸村が来た瞬間あからさまに動揺する殿が好き。 |