Epilogue




 四方を壁に囲まれた小さな庭で、緑に埋もれている長椅子に、白金の髪の青年と亜麻色の髪の幼子が腰掛けている。きらきらしい新緑を、青年のやわらかな短髪を、風が掻き回して去っていった。

「端的に言うなれば、これはただの愚か者たちのおはなし」

 あどけない蒼の目で小首を傾げる幼子に、青年はやわらかな微笑をたゆたわせる。
アレス王国王都エヴル郊外――ルィムニー修道院、中庭。
 茂みが揺れ、下草が踏み分けられる。姿を見せたアルシエティナが青年の傍らの幼子を手招きし、幼子は母の許へと駆けて行った。母子の背後から現れた少年に、青年は目を瞠る。蒼の義眼が陽を弾き、淡い藍の片目が艶やかな紫を帯びた。

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