短編 | ナノ

 ××してる

 「あ、あいらry…、て、て、てぃ…ぁ…、じゅ、じゅ…て………つ、月が……って言えるか! あああ恥ずかしい……ねぇ、やっぱり作家なんて…成功しなきゃ食っていけないし、俺はやっとヒット出して、やっと食っていけるようになったけど、賞も貰える予定だけど、いつ飽きられるか分からないし、そうしたらどうしたら良いか分からないし、文しか書くことができないバカだし、弱音ばかりであああって感じだし、万年病んでるようなやつだよ。もうやだよ。君を幸せに出来るか分からないし、不安だし、不安だ。不安でしょうがない。きっと苦労かけるし、苦労しかないよ。もう泣きたい…。もし、将来子どもが出来て胸張って職業言えないし、」


「子どもかぁ…何人がいいかな?」


「あああ!!そんなこと言わないで欲しいよ!俺が君との将来設計をわくてかわくてか妄想してるヤローみたいじゃないか…実はその通りだ。お、おれ、は……っき、きみを……」


「あ、月が綺麗だよ」



「そうですね!ってなんで言っちゃうんだああああああああ!?」


「え?」


「うああああああああ!?
俺が言う予定…だった……」


「月が綺麗だよって?」


「ぶ、文豪…夏目漱石は…"I LOVE YOU"を"月が綺麗ですね"と訳した…」


「…ふふふ、」



「な、なんで笑うんだ…?!
俺、おかしい?ねぇ、おかしい!?」



「私を、愛してるのね」


「ふわっ!!!!?」


「ふふふ、」


「………………月が、綺麗ですね」


「そうだねー」


「………………っき、きみを、あい、してる…」


「ふふふ…私も、よ」


××してる
(そう言ってはにかむ君は、
月よりずっと美しく、綺麗だ)




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