釘バットボーイと、驚喜を手に入れた俺。 | ナノ

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「ぎやぁあああああ!!! なんでっ、だれだああああ――――!!!」




――耳をつんざくような声に眉を潜め、現場に急いだ。



角を曲がると、悲惨な光景が広がっていた。



――釘バットを持った少年と、その下に転がる不良。



「あっ、あっ……助けてくれぇ……!」



頭から血を流した不良が俺に手を伸ばし、助けを求める。


釘バットボーイは何も、言わない。



「……」
「お、っい……」
「悪い……助けたくないわ」




不良を冷たい目で見て、首を降る。



「……っんだ…とっ!?」
「――お前、底辺高校に行った南西だろ。俺は、小菅だ。覚えているか?」
「――!!」



不良……南西の目が驚きで見開かれる。



俺は、コイツが――憎い。



「俺は、今ならお前を殴り殺せるし――」



十徳ナイフを出し、刃を出す。



「刺し殺せる」
「や、やめ――」



不良の目に怯えが走り、ガタガタと身体が震え始める。



一歩、一歩、と踏み締めて距離を縮める。


「あ……ぁ……わ、わる……か……」



不良の目の前で、ピタ、と足を止め、腰を下ろす。



「あ、ぁ…っ…うぁ……」



ナイフの切っ先を、南西の目で止めた。




「――やらねーよ。お前らと一緒にすんな」
「ぎゃあああああ――!!!?」



不良は絶叫を上げ、気を失った。


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