06 不思議な子
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男の子の発言から数秒間、大丈夫ですか、と聞いたときにしゃがんだせいもあって同じ目線のまま二人して停止してしまった。


「…えっと、わたしは恭弥君の彼女じゃないですよ」
「え、でも今…」
「わたし、恭弥君のイトコなんです。今一緒に住んでて」
「そ、そうなんですか…」


一緒に住んでるって…と呟きながら、さあーっと真っ青になる男の子。恭弥君のこと怖いのかな、なんか怯えてるみたいだし。わたしからしたら全然怖くなんてないのになあ、恭弥くんは。


「あ、あの…」
「ん?」
「雲雀さんって、家ではあんな感じなんですか?」
「(あんな感じ?)えっと、はい」


あんな感じってどんな感じだろう、と思いながらも肯定しておく。たぶん、さっきの会話みたいなことなのかな。はい、と言うとまた男の子は顔を青くした。


「…そ、そうなんですか(凄い光景を見てしまった…)」
「うん?(なんでまた青くなってるんだろう)」


とりあえず、立てますか?と言うと男の子は大丈夫です!と慌てて起き上がる。その勢いに反動で思わずびくっとしてしまった。


「わ、ご、ごめんなさい…!」
「あ、ううん。平気です。わたしこそごめんなさい」
「(雲雀さんの大切な人になんてことを…!)」


わたしが勝手にびっくりしちゃっただけですから、と言うと男の子は頭を抱えてなにやら唸りだした。なんだか、違う世界に行っちゃってるよ…。





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