金曜、夜の居酒屋にて


「やーほー!飲んでるかーい!?」

「…食べてる」

「あっ私の大好きからあげさーん!いっただきー」

「こら、手掴みはやめなさい。箸を使え、箸を」

「はーいー」ぱくっもぐもぐ

「…」

「おーいしーい」にっこにっこ

「つか、お前酔っ払ってる?」

「うえー?なんらって?」

「(完璧酔っ払ってやがる)…はあ」

「私はーお酒飲んでないよーん」

「は?」

「ビールだってーアルコールフリーだしー私がお酒飲むわけないじゃーん!あはははー」

「そういえば酒弱かったな、飲むとすぐひっくり返るし(酒癖悪いし)」

「でしょー!にゃははー」

「…(ならなんで顔赤くて千鳥足なんだコイツ)」

「だーからー私のかわりに飲めー」

「コレお前が飲んでたビール?」

「そうだよーあ、フリーは嫌?店員さーん!本物のビールー!くださーい!」

「いらないって。すみません店員さん」

「あーなんか眠いー」

「は?」

「おやすみぃ」ぱたり

「おい、ちょっと待て!」

「ぐーぐー」

「寝やがった!」


「にしてもホントなんで酔っ払ってんだよ?まさかコレ本物?」飲んでみる

「…いや、これはフリーの味か。はあ…なんでアルコール無しで酔えるんだよ」


雰囲気に酔いました

翌日
「うおぇー…きもちわるい…」
「飲んでないのに二日酔いってスゴいな」










朝、連休明けの教室にて


「おっはよーお土産だよ!」

「おはよ。…てか何?土産って」

「奈良にいるってメールしたじゃん!」

「…あぁ」

「だからお土産!」

「(だからの意味がイマイチ分からん)」

「じゃーん、くつしか!」

「…」

「鹿の靴下だよ、裏もちゃんとしっぽ付いてんの。可愛いでしょ?」

「いらない」

「なんでよ」

「俺が履くと思うか?」

「思わない」

「だったら、」

「だからコレは私の」

「……」

「ホントは一瞬いいかなって思ったんだけど、きっと却下されるんだろうなぁって。予想的中!」

「…わざわざ見せんなよ、紛らわしい」

「だーってお土産なにがいい?って聞いたのに答えてくれないから」

「そん時も言ったろ、いらないって」

「だから悩んだんだからね。はい、コレが本当のお土産」

「いらないってのはスルーなのな」

「いいから開けてみてって」

「……なにコレ」

「鹿さんせんべい!」

「…」

「あ、ちゃんと人用だからね。鹿せんべいは人が食べるとお腹壊しちゃうんだって、危ないよね」

「まさかお前、食べようとしたのか?」

「え?あはは、お店の人に止められちゃった!」

「…」←呆れて何も言えない

「でも鹿さんせんべいは美味しいよ。試食してきたから!」

「あぁそう」

「醤油味もいいけど私は塩コショウ味がオススメかなーあ、おせんべい嫌いじゃない?」

「…嫌いではない」

「よかったー」

「はぁ…」

「ん?」

「一応、アリガトウ」

「どういたしまして!」


奈良のお土産

「あとはー鹿の〇ンチョコだよ美味しいよ!」
「絶対食わない」










休日、とある公園にて


「あ、見て、桜咲いてるよ」

「いや、アレは桃だろ」

「えーそうなの?」

「赤みが強いし枝から直接咲いてるだろ。それに桜が咲くにはまだ早過ぎだし」

「そっか。ていうか何気に詳しいね、なんで?」

「このくらい知ってるだろ、普通」

「知らないって」

「お前が知らないだけだろ」

「えぇ。みんな似てるじゃん」

「みんなって?」

「桜と桃と梅。みんな春先に咲くし同じような花びらだし」

「…似てると言えば似てるけど」

「でしょ?あー桃缶食べたい」

「……なぜ」

「甘い香りで思い出した」

「コンビニで買えば」

「よし。じゃあコンビニへゴー!」

「俺もかよ」


春が近付いてきました

「そんな…売ってないなんてっ!なんで!コンビニのクセに!」
「……スーパー行け」




light conversations




20110308


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -