走り続けてどの位経つのだろうか。息が少しばかり上がってきてそろそろ立ち止まりたいという願望が頭をよぎった
それでも脚を止める訳には行かない。立ち止まったりしたら後ろのあの奇声を上げてるモノ達に捕まってしまう。それだけは回避したい…
横を見ると大して疲れてもいなそうな顔をした真っ白な少女が走っている。俺の視線に気づいたのか笑いかけてきた。それが少しだけ歪に見えて
「悪いな、付き合わせて」
「んー? 大丈夫だよー、それにー」
「何?」
「まさにー、これぞリアル鬼ごっこーって感じからー楽しーし!」
「…面白がってんな」
心配して損した
とりあえず今は後ろから追ってくる大量の女子(+少しの男子)から逃げる事に専念しよう
Let's Play Tig !
(2月14日の風景)
「人気者は大変だね!」にっこり
「…嬉しくない」げっそり
tig :イギリス英語で“鬼ごっこ”の意味
20100214
0418 加筆修正