「ひ、くしょっ」

「…」

「ひぃっっくしょん!」

「…」

「ひぃっ」

「…」

「…っくしょ! ん゛ーあ゛ー」

「…ユワ」

「ん゛?」

「ほら、ティッシュ」

「へ?」

「鼻、出てる」

「あ゛ーありがと、きぃちゃん」

「ん」

ズズズッズズーッ

「あーもーイヤだよー鼻も目も痒いしー鼻水は止まらなーいしぃ!」

「薬は?」

「飲んだけどーなかなか効かないのー」

「効かない?」

「そーなの。ちゃーんと朝ご飯のーあとに飲んだんだよー?」

「…。」

「?」

「名前は?」

「薬の?」

「そう」

「えーと、ちょっと待ってー」

がさごそ

「あぁ、これこれーはい」ペラッ

「…」じっ

「きぃちゃん、どーしたの?」

「ユワ、」

「うん? なーに?」

「これ、頭痛薬」

「え?」

「頭痛薬」

「…」

「…」

「頭痛薬じゃーダメなのー?」

「ダメってか、効かない」

「…」

「…」

「えぇー! なんでー?」

「…ユワ」

「うんー?」

「その症状、何が原因か分かってる?」

「んー季節はずれのー風邪かなーって」

「…」

「きぃちゃん?」

「ユワ、昼飯食べたらこっちの薬を飲め」

「なになにーセレスタミ? これのが効くのー?」

「ん」

「わーい! きぃちゃんありがと!」

「ん」


そして夕方


「きぃちゃーん」

「ん?」

「鼻水がー止まったよー!」

「そうか」

「鼻も目も痒くないしーくしゃみも止まったのー!」

「良かったな」

「うん! ホントーにきぃちゃんの薬って良ーく効くねー!」

「…ん」

「きぃちゃんホントーにホントーにありがと!」

「ん」


風邪には気を付けて?


「ね、キヅルくん?」コソコソ

「…何」ジロッ

「(相変わらず冷たい…)えっと、先生ね、一部始終見てたんだけど」

「だから?」

「ユワちゃんのアレはどう見ても風邪じゃないよね」

「−で?」

「花粉症だって言わないの?」

「はぁ…」

「(え? 何でため息?)」

「言ってもユワは認めないから」

「は?」

「ユワの中でアレは風邪。だからいくら言ったところでユワの認識は変わらないし認めない」

「…はぁ、なるほど。思い込みが激しいというか何というか(この子たちはツーカーだなぁ)」しみじみ

「分かったら視界から消えろ」

「………ユワちゃーん! キヅルくんが先生をいじめるよーぅ!」半泣き

「チッ」

「マコっち先生ったらなーに言ってんですかーいつもの事じゃーないですかー」

「ひどい!」


「2人は先生の扱いがちょっと(とっても)荒いよ! もっと優しくしてよ!」泣


20100418

セレスタミはセレ〇タミンを参考にしました(まんまってのはスルーで←)花粉症に効くお薬です

※薬の複数の服用は危険ですのでご注意を。またお医者さん以外からの処方もあまりオススメではありません。この話はフィクションですので、ご了承お願いします



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