「もうすぐクリスマスかぁ」

「……」

「少年は何か予定ある?」

「…ピアノのコンクールがあります」

「へぇー クリスマスなのにコンクールなんてあるんだ、大変だね」

「わざわざ騒ぐほどのことではないと思いますけどね」

「また可愛くないこと言ってーサンタさん来ないよ?」

「…まさかとは思いますが、先輩まだサンタクロースなんて信じてるんですか?」

「いるよ、サンタさんは! どっかの国では国家資格でなれるって言ってたもの。サンタさんの家もあって、お話ししたり一緒に写真撮れたりするんだから」

「…(思い切り観光地にされてるんじゃないか?)」

「そりゃ、クリスマスプレゼントは違うかもしれないけど。サンタクロースは存在するよ!」力説!

「あー…ソウデスカ」投げやり

「で、クリスマスソングが聴きたいな!」

「まぁそんな事だろうとは思ってました」

「ホント? じゃぁ早速弾いて弾いて」にこにこ

「……(先輩の言う、クリスマスソングって…?)」

「?」

「(取り敢えず、これか)」


「あ、えーと、アレだ! サンタクロース、ららー、とぅーたーん!」

「相変わらずめちゃくちゃな発音で」ぼそっ

曲、変えます

「ジングルベール、ジングルベール、鈴がーなるー! ふふふーん、イエイ!」

「…歌詞分からないなら歌わなくてもいいですよ」

曲、変え

「真っ赤なお鼻のートナカイさんはー」

「(意地になってる?)」

曲、

「クーリスマスがー今年もやって来るー……この曲聴くとフライドチキン食べたくなるね」

「見事に乗らされてますね」


「あ、英語の。なんだっけ、いつも早くて聞き取れないんだよね」

「早い云々ではないのでは?」


「この曲、可愛いよね。ママったら!って感じで」

「これも元は英語の曲ですよ」


「あっまた英語のでしょ。でもCMで聴くかも」

「基本、クリスマスは向こうのですから」


「きよしこの夜かー。なんか厳かになるよね、これ流れると」

「やっと曲名が出ましたね」

「え? ていうか、もうおしまい? もっと弾いてほしいな!」

「十分弾いたと思うんですけど?」


クリスマスソングメドレー


「まだアレ聴いてないよ、あの、あれ、あわてんぼう!」
「あぁ。先輩にぴったりですね」
「それから背の高いサンタクロースとかキャロルとか色々! 少年のピアノで聴きたいなぁ」きらきら
「……」否と言えない


Santa Claus is Comin' to Town
Jingle Bells
赤鼻のトナカイ
すてきなホリデイ
We Wish You a Merry Christmas
I saw Mommy kissing Santa Claus
Winter Wonderland
きよしこの夜


20111207


きっとあと1時間は弾かされるんですよ、演奏者は笑 あ、歌詞間違ってても聴き手がうろ覚えなので仕方ないのです(と、言い訳してみたり)


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