age:24


楽しい日も、悲しい日も、1日は等しく24時間で、目を閉じれば朝が来る。


公安に入った彼と会う機会は意外にも多かった。
SPルームに来るたび昔の事を掘り起こされからかわれては言い返し、最後に桂木さんか石神さんにまとめて怒られるまでが1セット。
そうしている時の彼は年相応に見えて、そんな彼を見ると少し安心した。
けれど仕事中の彼は本当に無表情で、一瞬他人の空似を疑う程だった。
仕事の為に感情を殺してるのだと言われても、割り切れなかった。

「男は馬鹿ですから。自分を納得させるのに理由と時間要るんです」
「それは・・・石神さんでも、ですか?」
「ええ」
「・・・」
「信じていませんね?」
「すみません・・・ちょっと、想像出来なくて」
「男はいつも自分の事だけで手一杯で、守りたいと思っている筈の女性の方が余程強い。麻実さん。もう少しだけ後藤を・・・待っていてやってくれませんか」


私たちは一時でも離れたら駄目なような気がして、どんな時でも傍に居ようとしていた。
けれど当然一緒に居なくても朝は訪れたし、何も喉を通らないと思っても、次第に空腹を覚えるようになる。
一緒に居なくたって、生きていける。
でも、それでも──。

「一緒に居たいの。もう、無理なのかな──」

 
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