ノーパン乗車


「…ッ…はぁ…」

電車に揺られながら、俺は小さく吐息を溢した。

学校が終わってすぐに乗り込んだ車内は、混雑もしていないが空いている訳でもないが、席などは空いていなくて、ドアの側へ立つ人もチラホラといる。
そんな俺も、ドアの側に立つ一人。

そして溜め息の原因は、俺の服装と振動する物体にある。
周りから見れば至って普通の学生服だが、問題はその下。…俺は、下着を着けていない。
それだけなら、まだ我慢出来るが…

「…っ…」

尻に埋まる振動する物体、…ローターが今最大の問題だ。

漏れそうになる吐息や声を抑えるのも辛いけど、気になるのはズボンだ。
駅に着いてから続くこの刺激に、前は緩く膨らんでいて、更にもしかしたら少し濡れているかもしれない。
Yシャツを出して隠してはいるが、この車内の混み具合ではいつバレるか分からない。

こんなのなら、まだ満員電車の方がバレない気がする。

ガタンッ、

「ッ、」

停車駅に着いたのか、不意に大きく揺れて電車が止まった。
動きに合わせるように傾きかけた体を立て直そうと力を入れると、必然的に中のローターを締め付けることになり。
俺は肩を震わせながら慌てて己の口を接ぐむ。

…声、出そうになった。

「──…でさー…」
「──…電車涼しー…」

背後のドアから乗ってきた二人組の男子が、俺の横に立つ。
ドキン、と大きく心臓が跳ねた。
何とかバレないようにドアへと体を引き寄せながら俯く。

左側には明るく会話をする二人の男子、右側の優先席にはスマホを弄る女性。
下手に動くとローターの位置が変わったり、ズボンのシミが大きくなるとか、周りにバレる可能性があるから動けない。

正に八方塞がりだ。

「…は…っ…」

早く、早く。早く駅に着いてくれ。




『君のパンツは頂いた。返して欲しければ、コレ入れて帰ってね』

悪戯に笑った彼を思い出して、頭が痛くなる。
堂々と目の前でだが、他人にパンツを盗られるなんて気持ち悪くて仕方ない。
別に入れるくらい平気だろうと、人質ならぬ物質を取り返すために帰路についている今。




「──…次はー○○ー…」

周りの音よりも、耳に響く程、激しく高鳴る俺の鼓動が煩い。

あと二駅。電車を降りれば後は家まで少し歩くだけ。
あと二駅、それまでの我慢。

俺は快楽に耐えるように深く息を吐いて、周りにバレないよう警戒を強めた。




*……‥‥
ノーパンで動揺してる男子が書きたかったんだけど…あれ?
書き終わってからローターメインになってる事に気付きました。



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