まっすぐひねくれる | ナノ
クリス先輩が好き!から、好きなはず!に変わってしまった。
「倉持君のせいだ…」
「みょうじちゃんバカだから色々言われて訳わかんなくなったのね、バカだから」
「エリちゃんはすぐバカって言う」
「だってだって!」
「そうやってすぐぶりっ子して〜私もしようかな」
「そんな無駄な話はさておき。好きな人が好きかどうか分からなくなったってことよね?」
「うんまあ…」
「それは好きじゃないわ百パーセント」
「百パーセント!?」
「一ミリでも疑ってしまったらその恋はもう恋じゃなくなるの。冷めるの」
「冷めるの!?」
恋って難易度高い。
「私たちみたいな若者の恋なんて、性欲のおまけみたいなものでしょ?全ては思い込みよ」
「さ、悟ってる……」
「だから、少しでもあれ?なんか違うかも?って思ったらもうアウトね。冷めるの」
「やっぱり冷めるんだ」
「ていうかみょうじちゃんは深く考えすぎ。性欲のおまけなんだからもっと適当に考えればいいの」
「いやだ!恋を性欲のおまけだと思いたくない!汚い大人になりたくない!」
「これだから処女は妄想力ばっかり豊かで……」
「やめてえええ!」
女子高生の本音とは。こんなもんだよ、男子の皆さん。
「なんか勘違いしてるでしょ、みょうじちゃん。恋って楽しくてキラキラしてるものだと思ってない?」
「…まあ否定はしない」
「うっわー夢見る乙女かよ、怖い」
「うるっさいな!悪かったな夢見る乙女で!」
「あんたに恋愛はまだはやい。小学生は出直してきな」
「小学生……!?」