「みょうじさん」
「はい」
「御幸君のことが好きなので、協力してください」
「はい?」
「お願いします」
何で私が…面倒だ。御幸と誰がどうなろうと知ったこっちゃないが、できれば私を巻き込まないでほしい。
「協力って、何をすればいいの?」
「私を友達と紹介してください」
「うん」
「それから、御幸君に近付かないでください」
「ふ、ふてぶてしい……」
「だって、好きなんだもん!」
「でも、私隣の席だし近付かないでとか喋らないでとか、ちょっと無理だよ」
「なんで?好きじゃないなら、話さないくらいいいじゃん」
「いや、友達だし……急にシカトとかできないし」
「……」
「それに、私の友達ってポジションを利用しようとしてるんでしょ?だったら、私が変に御幸避けたら怪しいでしょーよ」
「た、確かに……」
「ていうか、もう面倒くさいから勝手にやりなよ。私は口出ししないから」
「でもっ、御幸君寝てるかみょうじさんとか倉持君と話してるし、部活で忙しいし…どうやって仲良くなればいいの!?」
「う、うん…知らないけど…メアドくらいなら教えてあげるよ」
「バーコードで」
「はい」
本当、無駄にモテるから面倒だ。無駄に。