個人的に気に入らなくてボツにしたsss。
かしずかれ
硝煙と血臭がこの身に染み付き幾世
日の匂いは遠い
大人になって何が変わったんだろう。
取り止めの無い言葉が頭を過る。
横になったまま、隣のリボーンを見た。
相も変わらぬ年齢不詳な彼だが、白蘭の件から少しずつ成長し始め、その容貌は十代前半の姿にまで育っている。
後少しすれば俺の身長を抜かす事は容易に想像できた。
出会った間もない頃の自分と同い年位の姿は、懐かしいあの頃を呼び起こす。
Other times, other manners
(時が変われば、作法も変わる)
強く生きるには何が必要か
答えは簡単だ
適応能力の高さ
それに柔軟な発想と対応に他ならない
南イタリア___シチリア島を含めた広大な土地の影の支配者は深々と溜め息を吐いた。
薄色の柔らかそうなくせ毛勝ちの髪をした優男こそ、イタリアンマフィア最大勢力・ボンゴレファミリーのボス、沢田綱吉に他ならない。
T世(プリーモ)の再来と言わしめな若者は疲労困憊の面持ちで椅子に腰を下ろしていた。
綱吉の目の前には書類の山、山、山!
雪崩一歩手間に積み上がった書類は机上の三分の二を占めても足らず、床上までも進出していた。
終わる気配なんぞ欠片も見えてこない。
(死ぬ………………!)
貫徹三日目を過ぎた辺りから脳細胞パンク気味になっている。
「あ〜〜〜何で肝心な時に獄寺君はいないかな」
十代目を正式に継いでから自称から他称になった“十代目の右腕”は、自分が頼んだ某同業者の次期ボス有力候補のパーティに代理出席して貰っているのだ。
それでも思わず八つ当たりしてしまうのは疲れているからだ。
何しろ綱吉自身を含めた守護者連中の中で、事務仕事が頼れる奴は獄寺を置いて他にはいない。
いや、霧の守護者・六道骸にしろ、雲の守護者・雲雀恭弥にしろ、デスクワークをできる奴はいるにはいるのだが、綱吉の頼みなんざ聴きやしない。
縦しんば手伝ってくれても、対価を考えただけで二の足を踏んでも仕方あるまい。
(ボックス兵器を作れとか、機密情報教えろとか…………)
無茶振りですやん!と何度綱吉が突っ込んだことか。
Other times, other manners
(時が変われば、作法も変わる)
110930