一周年記念 その十




コレについて教えてください。


「ヴェ〜、これなーに?」

「………この黒い物体は………何だ?」

「!(察した)………えぇ………頑張った証だと思います」

「………お兄さん、そう言えちゃう日本にびっくりだわ」

「いちおう、食べれるぞー?」

「ハッ、そんなの美国だけあるね。

 金貰ってもいらないある」

「ふふふ、イギリス君は国暗殺計画でも考えているのかい?」





So many men, so many mind






「ばぁか!

 これは列記とした『スコーン』だ!!」


イギリスの持っているお盆の上には黒く炭化した物体が乗っている。

イギリス自称スコーンだ。


(日本〜、何とかイギリス宥めらんない!?)

(無理ですよ、フランスさん)

(ヴェー、黒いよ〜)

(イタリア!お、落ち着け!!)


「日本なら分かってくれるよな!?」


こそこそと日本やフランスやイタリアとドイツが会話している間に、アメリカと中国とロシアに色々言われて、数少ない友人の日本にイギリスは泣きついてきた。

気の毒なのは日本だ。

目の前に謎の物体Xを突き付けられたのだ。


「え〜………………」


何時ものアルカイックスマイルが引き吊っている。

イイエと言いたい。

しかしノーと言えない日本人かな。

イギリスから謎の物体Xことスコーンを受け取ってしまった。


「や、大和男児たるもの、こ、これぐらいのもの………………ッ!!」

「日本、噛みすぎなんだぞ」

「に、日本!!?早まるな!」

「に、に、日本が死んじゃうよ〜〜!」

「そんなの食べちゃ、めっ!」

「に、日本!早く吐き出すある!!」

「わー、日本君、無謀だねー?」

「………………お前ら、俺の手料理を何だと思ってるんだ?」


黒い物体を日本は口に入れ、咀嚼。

そして飲み込んで数秒後___日本の身体は傾いて、倒れた。


「にっほーーーーん!!??」


後に日本はあの時の体験を、『随分懐かしい上司の方々にお会いできました』と語った。



下書き 110820
掲 載 110820
再掲載 111218
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