一周年記念 その六




隣に七地がいて、いつもみたいにすっとぼけた顔で笑った。

俺は呆れた顔でその顔を見て、今日は寝坊しなかったのか?ってからかうと、アンタは表情豊かに怒った。

あれだけだとか、年上をからかうなよとか、言う。

その姿があんまり年上の威厳を感じさせないのだ。

俺の忍び笑いに気付いたのか、今度は拗ね始めた。

謝れば、すぐに仕方ないなぁと笑った。

笑った唇に目を奪われて、奪った。

七地は驚いて固まっている間に、腰を抱き寄せて、逃がさないように頭を抱え込んだ。

七地の口膣に侵入して、舌を絡めとれば、息苦しさを訴えるように力なき腕が押し返す。

勘弁してやってゆっくりと離れた。

上気した頬に潤んだ薄色の瞳で俺を睨む。

バカ、全然怖くないんだよ。

そんなの俺を煽るだけだ。

再び口づけをしようとして______




Dreams go by contraries





目が覚めた。

隣にアンタがいない今日がまた始まる。




下書き 110807
掲 載 110816
再掲載 111218
「#年下攻め」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -