卒業済みで黄→→←←笠
最近俺は体調不良を度々訴えて来る。
とある奴が女の子達や奴の友人に囲まれていると、目眩に似た症状を感じる。
他にもとある奴が笑っていると心臓が全力疾走後並みに拍動して動悸を訴える。
ちなみに、この事を友人の森山に言ったら、『とっとと爆発しやがれ』と意味不明なことを宣った。
訳が分かんなくて、シバいたが。
症状は徐々に悪化して来ているのが手に終えない。
どうしたものか。
転機は割合すぐにきた。
ちゅ。
焦点が結べない程に近付いた黄色に、柔らかな感触。
それらの後を追うように、可愛らしい音が俺の耳に届いた。
呆然とするばかりの俺を覗き込んで、とある奴こと黄瀬が顔を赤らめて熱っぽく囁く。
「ねぇ、もっとキスして良いッスか?」
「え? は」
「答えは聞かないッス」
「んんん」
再び近付く黄瀬の顔に、特に金色の目が甘くとろけた。
それに見蕩れていたら、再び唇が重なり、少し離れては重なる。
何度も何度もされるうちにひき結んでいた俺の唇の隙間から黄瀬の舌が侵入して来た。
縦横無尽に口内をなぞり、舌を絡め取り、呼吸を奪い、思考を酔わしてくる。
このまま死ぬかもしれない。
そう俺が思う頃に漸く開放された。
荒く呼吸をする俺とは裏腹に、黄瀬はすました顔のままだ。
「好きです。付き合ってください」
すき、隙、梳き、数寄、鋤、好き。
このもやもやした感情の答えは_____。
取り敢えず、一発シバいてから、頷いてやる。
【好きすぎて死にそうな5つのお題】
シュッレーディンガーの猫様よりお題拝借。
掲載 140305