吸い込まれる双眸

黄→→→笠


センパイの目は青い。

青峰っちみたいな強烈な青でも。

黒子っちみたいな淡い青でもなくて。

俺の通ってる学校の名前みたいな、吸い込まれそうな海の青。

包み込んでくれて、温かくて、優しくて。

そんな青をしている。



「おい」

「んー、なんスかセンパイ?」

「さっきから何、人の目覗き込んで来るんだよ」

「え? してたッスか?」

「だから訊いてんだろう」

「いやー。センパイの目がきれーだなーってみてたんス」

「? オメーの方が綺麗だろう」


そっと伸ばされたセンパイの手は俺の頬を撫でて、柔らかく微笑んだ。


「オメーの目は蜂蜜の色だな」


俺が早死にしたら、笠松センパイのせいスね。

心臓が酷くバクバクいっていた。



【好きすぎて死にそうな5つのお題】
シュッレーディンガーの猫様よりお題拝借。
掲載 140305
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -