誰もが喜ぶ夏休みに私は1人脱落していた
科学の補習で週3回学校に来なければならないのだ
そして今も問題に手付かずになってる
「はぁ、・・・どうしたんだお前、
1年のときは科学の点数トップだったのに」
担当である松岡先生は心配そうに尋ねるが言えるはずがない
『(ドキドキして授業に集中できないなんて...っ)』
2年になってから何故かずーっと前の席になってる私
松岡先生が近くにいるから全然真面目に授業が受けられない
そんなこんなで今は科学の点が大変なことになっている
今だって前に先生が座ってるから頭が働かない
「おい、聞いてんのか」
コツン、と私の頭を叩く先生
『え、あ・・・な、なんですか』
「いや、何か悩みでもあんのか?」
『そ、そんなとんでもない・・・』
問題があるとしたら近すぎる先生です
「なんかあったら言えよ?
俺にできることがあるならなんでもするから」
ぽんぽん、と撫でてくるから私の顔は真っ赤に熱くなる
"特別学校登校権"
それは松岡先生を独占できる私だけの特権なんです