体にムチ打ってやってきた生徒指導教室




"コンコン"




『御鹿です・・・』



「開いてるよ」




ドアを開けて中へ入る




『し、失礼します』




そこにはいつも通りの橘先生がいた




(なーんだ、普通じゃん)




今までの重い気持ちがどこかへ吹き飛んだ




「御鹿さん、こっち来て」




ドアの前で立ちっぱなしだった私は



先生の前にある椅子に座ろうとした




「そこじゃなくて、ここ」




ここ、と言って指したのは橘先生の膝の上




『・・・は、・・いや、え?』




いくら大好きな先生とは言えそれは羞恥が生じる




「あれ、御鹿さんは俺のこと好きだったよね?」



『あ、はい・・・大好きですけど』



「じゃあ問題ないって、ね」




腕を引かれると膝の間にこけるように座らされた




『・・・・・っ!!!!』




この体勢は恥ずかしい・・・



膝の上の方がまだマシだ




そんなことを考えていると



橘先生の手が私の頬を包み視線を合わせてくる



唖然として、パチパチと瞬きしていると




急に降ってきた唇への熱




『・・・・っ?!』




私、先生とキスしてるの?!




唇を舐めたり吸ったり貪るようなキス




『・・・ふっ、はぁ・・・っ』




苦しくなり口を開けると待っていたかのように



ぬるり、先生の舌が入り込んできた




「・・・っ、ん・・・」



『あ、・・・ふ、ぅ・・・ぁ・・』




初めての体験でどうしたらいいのかわからない



飲み込みきれない唾液が垂れて涙も出てきた




『・・・んんっ・・はぁっ』



「、っ・・・ん、・・・・大丈夫?」




ツゥ、とどちらのかわからない銀色の糸が伸びた



涼しい顔で大丈夫?と聞く橘先生




これが大丈夫に見えますか?



そう言いたかったけど息が切れて言葉が出ない




『・・・っ、はぁ、な、何で・・・』



「何でって、好きだから?



あ、でも童貞って馬鹿にされたからかな?」




"このキスの後でも俺のこと童貞って言える?"



ニッコリ笑って聞いてくる橘先生は悪魔だ




『え、好きって・・・』



「教室ではみんないるし何にもできないからね?」



『じゃあ、今回の席替え1番前にしてください!!!』



「まぁ、それは検討かな」



『なんでですか?!』




"触れたくなるから"




『教室でも触ってくれていいのに・・・。』



「大胆だね、教室でヤってもいいの?」



『ヤっ・・・・?!』





天使な先生も悪魔な先生も大好きです





"一番前希望です(だって先生を一番近くで見れるんだもの!)"