野生中との試合から数日後、放課後。俺は図書室の前に立っていた。あの人の情報収集能力を確認する為に。練習はもう終わった。多分皆もう帰っただろうな…廊下には俺以外誰もいない。…よし、行くか。ドアが控え目に音を立てて開いた。当たり前だけど、静かだな…



『…誰もいない、?』

図書室には誰一人としていない。あれ、俺確認メール送ったよな?…うん、履歴にちゃんと残ってる。のに誰もいない。端っこから端っこまでもう3週くらい回ってる…いない。え、何、すっぽかされた?いやいや、ちょっと、タチ悪いっす先輩…!…まぁ、あの人からの情報がなくったって何の問題もないんだけど。あるならあった方が良い。出来れば欲しい。まぁなくったって問題はないんだ、なくったって(強がってない、絶対に)。

『やられた…っ…!?』

急に聞こえた物音。何か、物が落ちたような。音自体は特別大きくなかったけど此処が静かなせいで軽く響いた。誰も居なかった、のに。結構ビビりなの、俺。

『誰か居んのか…?先輩…?』

音がした方へと何となくで進む。多分、この辺。

『図書、準備室…』

いや、まさかな。まさか!だってあの人図書室って言ってたし!いや、準備室も図書室の中に入るけどな?まさか、な………開いてる。




『やっぱり、』


いた。何だよ、準備室大正解かよ……まじかよ。3週回って損したじゃん俺。さっきの音はこのファイルね、はいはい。……つーか、





『また寝てるし…』

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