浜野くんは朗らかだ。一緒にいると穏やかな気持ちになる。だからって大人しい訳でもないし、騒がしい訳でもない。まあ元気なのは元気なんだけど。私の中ではとても心地良い。

浜野くんは釣りが趣味らしい。よく釣り堀に行くんだって。釣り堀、行ったことないな。釣り自体経験ないかも。言ったら浜野くん連れてってくれるかな。いつか、一緒に行ってみたいな。


『ちーっす、井上。此処で食べてんだ』
「うん。あれ、速水くんたちは?」
『さあ』
「さあって…」
『隣、良い?』
「どうぞ、」
『さんきゅ』

浜野くんのことを考えてたら浜野くんがきた。…わ、2人きり。浜野くんと一緒にいると穏やかな気持ちになる、けど私の心臓は穏やかじゃない。どきどきどきどき、聞こえてないかな、なんて。


『あ、のさ、井上』
「!なあに?」
『今度さ、デートしねえ?』
「で、でーと?」
『うん』
「し、したい、けど…何処行くの?」
『うーん…井上どっか行きたいとこある?』
「!…わ、私釣り堀!行き、たい」
『釣り堀、?井上釣り好きだっけ?』
「え、えと…」

嘘は良くないよね…

「浜野くん、釣り、好き、って、き、聞いた、から…」
『…!…お、俺の趣味にわざわざ合わせなく』
「ち、違うの!浜野くんと一緒に釣りしたら、絶対、楽しいな、って…」
『…っ、その顔、ずりぃよ井上…』

気持ち悪いぐらいににやにやしながら答えると浜野くんが口元に手を当てて言った。




その笑顔、保存しました。





じゃー行くか!
!…うん、!
(浜野くんその笑顔格好良すぎ…!)


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