捧げ物 | ナノ




 フライパンの中で、野菜とか肉とか……よくわかんないけど、色んな食材が踊っている。それを操る流麗な手つき――こーちゃんの調理姿は本当に綺麗で、何時間見てたって飽きることはない。

 「美味しそうだね、さすがこーちゃん」
 「ありがとう……と、言いたいところなんだけど」

 カチッと火を止め、こーちゃんが頭だけ少し振り返る。それから俺のこめかみに軽くキスをして、

 「ちょっと離れてくれる?」

 宥めるように、そう言った。
 俺は、こーちゃんのことが大好きだ。笑顔も好き、声も好き。ちょっとした仕草とか反応とか、洗濯物干したり掃除機かけたり、今みたいに料理してるところなんかもほんと好き。だからいつも、そんなこーちゃんに思わず抱き付いてしまいたくなるんだけど。

 「こーちゃん、いい匂いするのになぁ」
 「けどこのままじゃ、夕飯食べられないだろ?」

 自分のお腹の前で組まれた俺の腕を撫でながら、こーちゃんは笑う。
 ああほら、その笑顔と胸がぽかぽかするような声。同居してから随分経つけど、俺は一体何度こーちゃんに惚れ直したことだろう。

 「……こーちゃんって、ほんと狡いよね」
 「そんなことないよ」

 言いながらも声は笑っていたから、多分こーちゃんは俺の言った"狡い"の意味もわかっている。そんなところも、凄く狡い。だって、ちょっとかっこよすぎない?

 「夕飯食べ終わったら、またゆっくり出来るからさ。だから今は、少し我慢してもらえるか?」

 今度は唇に、甘くてふんわりしたキスが落とされる。それに応えていたら、離れる直前ペロリと唇を舐められて――

 「え、こ、こーちゃん…っ!?」
 「続きはまた、今夜ね」

 するりと俺の腕から抜け出たこーちゃん。顔を尋常じゃない程火照らせた俺は、暫くその場で呆然と固まることしか出来なくて。

 「ほ、んと……かっこよすぎるよ、こーちゃん」

 呟いて恨めしげにこーちゃんを軽く睨んだら、悪戯っぽく笑ったこーちゃんが「清純限定だよ」って、またかっこいいことをその唇から溢した。





―――
チャットやったときに書きたくなってさっちゃんに押し付ける宣言してたサエ石、2回目!
というかサエ石……美味しすぎるよサエ石……初めて書いたときにも思ったけど、千石さんは受けだね!あとサエ石は美味しすぎるね…!私も大好きになったよサエ石やっぱさっちゃんとは趣味が合う^^*
これは押し付け文ってことで短いけど!あと一個言うと突発的に書いたから文章雑だけど!さっちゃんに捧げますー!




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