看護学生として考察してみた



どうしてもっと早く受診しなかったんだろう。
症状が軽いうちに受診していれば、休学までには至らなかっただろうに…

って感じでずっと悔やんでましたが、過去のことを嘆いてもしょーがないので、とりあえず考察してみます。かるーく自分の事例検討。私の経験が誰かの反面教師となれば幸いかな、とか思ってます。

ちょこっと補足。看護やってる人にとっては蛇足。
※あくまで私なりの解説なので正確なものではありません
月経前症候群(PMS)…月経前に精神的または身体的症状が出現するもの
コーピング…ストレスに対処すること
アセスメント…看護過程で、収集した情報を分析すること。評価。看護学生はひたすらこれやらされる
エビデンス…科学的根拠



‐実体験を振り返っての私なりの考察‐



受診が遅れた理由。
これは、私に中途半端に疾患の知識があったからなのかなぁと思います。
全く知識がない、もしくは熟知している状態だったら、ちゃんと早いうちに病院行ってたかも。
中途半端な知識ではダメってことですね。やっぱ根拠に基づいた病態理解って大事。

私の中途半端な知識とは、月経前症候群(PMS)のことです。
PMSの症状のひとつに、「一過性の抑うつ状態」があります。だから私はそれのせいだ、一過性のもんだと自分に言い聞かせてひたすら頑張ろうとしてました。
この時点でもう既に抑うつがかなり酷かったので、一過性であろうがなかろうが病院行ってたら良かったんでしょうね。

加えて、自分は絶っっ対うつにはなんねーだろ、という過信があったこと。性格は明るい方だったし、コーピング能力には長けているという自信があったから。
後に本読んで、誰もが罹りうる可能性があるって知りました。これまた勉強不足…。
また、精神科ナースがそういう人ほど危なかったりするんだよーと言ってました。

私がうつとかマジありえねぇわー、ガチの患者さんに失礼だろとか思ってたので、次々あらわれてきた症状を全て自分の気持ちの持ちようだと考えてた。

抑うつ、過眠、気力減退・集中力低下といった精神運動静止、涙もろくなる(情動失禁)、希死念慮、自分は怠けているだけという自責、悲観的なグルグル思考…

それらがうつ病にみられる症状であることは薄々感じていたけど、私は絶対ないない。と思って自分の考えすぎってことにした。

過眠と精神運動静止のせいで学習に身が入らなくなっていき、教員に何度も怒られるようになった。

その度に気合い入れ直すけど、精神運動が静止してるせいでやっぱり何もできない。で、怒られる。以下無限ループ。

もう完全に自尊心を失ってて、自分を責めすぎて罪業妄想がやばいことになってた。それでも頑なに自分はうつじゃないと信じていた。

たぶん、自分のコーピング能力を過信しすぎて、ストレス耐性の限界が分かってなかったんだと思う。

そんな精神状態のときに、自分の存在価値・生きる意味を全否定されてしまった。これで完全に心が折れた。コーピング能力がもう無くなっていたから、折れた心を戻すことができなかった。

いい加減もう病院行っとけよと今となっては思うけど、やっぱり自分はうつじゃない、と病識が持てずにいたから、かなり悪化するまで病院に行かなかった。

簡潔にまとめると、私は中途半端な知識があり、自分のコーピング能力を過信しすぎて病識が持てなかったため、症状が負のスパイラルに陥り酷くなるまでほったらかしてたってことになる。

看護学生なのに自分自身のアセスメントができてなかったんだなぁって思う。

それと、私の疾患が正確にはうつ病ではなく双極性障害だったこと。(※看護学生当時の診断です)
うつ病と躁鬱病は似てるようで全然違う疾患。鑑別がちょっと難しいらしい。
気分が落ちても、なんかテンション上げて普通に飲みに行ったこともあったから、気持ちの切り替えができてんだから違うよねーと思ってた。でもそれが軽躁状態だったみたいで。

でも確かにおかしかったと今では思う。無理にテンション上げようとしてたし、酒入ってたにしても変な行動してた…

軽躁状態に転ずることがあったから、抑うつ状態を問題とは思わなかったんだろうな。いや、躁状態も問題だけど。
でも私の場合U型の双極だったから、躁状態があんまり人に迷惑かけるほどじゃなかったし気づけなかったのかも。
主治医曰く、私の場合の躁状態はほんとに軽度で、なんか「うつうつしてたけど調子よさそうだなー、テンション高いなー」って程度らしいので。でも今自分ではその他にも突発的で無謀な行動に走ったり、言動荒くなるなって自覚してる。
自分の気持ちが好き勝手して、自分の支配下にないって感覚。それでだいぶ疲れるし、うつ状態になると落ち込む原因になる。

あと統計では両親が離婚してると躁鬱になりやすいって報告もあるらしい。なんでかは知らんけど。うちも両親離婚してるけど、ぶっちゃけこれはあんま関係ない気がする。エビデンスよくわからんし。

それと、アダルトチルドレンであったこと。私もけっこう当てはまってびっくりした。
んで、その傾向があるよって言われて納得した。これは認知の歪みとか病的思考にかなり関係してるような気がする。それもあったんだな。たぶん。


‐私なりの結論‐



自分のコーピング能力・ストレス耐性を過信してはいけない。自分の限界を知ることが大事。やっぱ無理はよくない。


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