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入り口を入って右手がカフェ、左手が未定の店舗スペース。カフェには既にカウンターや何組かの真っ白なテーブルや椅子などが置かれていた。(あまり見たことの無い形…、デザインインテリアかな?)
外観と同じような雰囲気ではあるものの、シンプルに纏められた店内には誰もいない。


「ちょっと早かったわね。」

『ねぇリナリー、どんな人が来るの?』


卒業式だった今日に出勤と言われたのは、今後一緒に働くことになる人達との顔合わせだった。(流石に今日はクラスメイトとの打ち上げがあるから、一切お仕事無し!)
初めて会う人達を想像しながら、緊張してスカートの裾を弄ってしまう私にリナリーは笑っていた。


「大丈夫よ、三人は人懐っこいから」

『四人じゃないの?』

「三人は、人懐っこいから」


(一人は人懐っこくないんだね…)


ニコニコとどことなく黒い笑みを浮かべるリナリーに引きつった笑顔。
リナリーは特に気にした様子も見せず、そのままリナリーと雑談をする。


「あ、来たみたいね」


お店の外から複数の声が聞こえる。その中に怒声が混じっているのは、気のせい…じゃないや…。
カランカランと私達と同じように扉のベルを鳴らしながら入って来たのは、


「お待たせー!ちゃんと連れて来たさ〜」


燃えるような赤髪に眼帯をした人に、


「抵抗するんで大変だったんですよ、この馬鹿」


特徴的な模様が顔にある制服姿の白髪の人に、


「んだとコラ。何で俺がこんな所に来ないといけないんだよ」

『…あれ…?』


…神田、先輩だった。
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