小学校六年生で百六をこえてはいたけど緑間真太郎は小学校一年生から六年生までのあだ名はかわらず“真ちゃん”だった。
男子も女子も私だって真ちゃんと呼んでいたし、真ちゃんだって何も言わず返事を返していた。
そりゃあ高校生になって真ちゃんはこっぱずかしいかも知れないけどそんな事知らない。


「だから私は悪くない!!わかる真ちゃん!?」
「わからないしわかりたくもないのだよ!真ちゃんはやめろ!」
「へぇー、三年ぶりに顔あわした知り合いにそんな態度とっていいんだー」
「うっ、ぐっ…」


真ちゃんは育ちがいい、教科書みたいに正確な答えと、マナーブックがインプットされ生活してる。
そんな真ちゃんは他人を無視しきれない所があるのを私は知っていた。


「いいよね、真ちゃん」
「……、……わかった」


そして真ちゃんが推しに弱い事も知っている。真ちゃんは気難しそうにみえて、誰よりも単純だ。
水のりに感謝しながら「じゃあまた明日」とにこやかに挨拶し手をふる。真ちゃんは少し困った様に「また明日」といった。私はがチャリと部屋へ入る。


「……」


やべぇ、おさえきれん、可愛いぞ、あの長身眼鏡超可愛いぞ!!
ありえないぐらい長い下睫毛に女の子蒼白の手の綺麗さ、いやね、男らしいけど凄い綺麗なのよ、あとテーピングがえろい。真っ白な肌も桜色の唇もえろい。今こいつ変態だと思った君、正解だ。


「明日からにやけとまらないわーあーやばいやばい真ちゃん超可愛いー」


ごろごろごろごろベットで転がったり意味もなくドミノ倒しをしていた私は間違いなく頭おかしいけどそれは全部真ちゃんがあんなに可愛くかっこよく美人にえろくなってるのがいけないわけで私は悪くない。あ、ドミノ全部倒れた、最悪だ、別にいいけどね。



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