「メイコさん」
「な、によ、真剣な顔して」
「5秒でいいので胸揉ませてください」
「5秒でも長いわ!!」
「じゃあ2秒減らして3秒にしますから!」
「無理。自分の触ったら?」
「私はメイコさんの柔らかさを堪能したいんです!」
「私はアンタに触られたくないんだけど」
「ひどっ!酷いです、メイコさん…」
壁際で“の”の字を書き始めるルカ。
「………」
ギュッ。
「…メイコさん、私に触られるの嫌だったんじゃないんですか」
「触られるのはね。私がアンタを触りたいの」
「…その台詞、卑猥ですよ」
「アンタのオープンなセクハラには負けるわよ」
「それは愛故ですよ」
「私もそうよ」
サラリと言い放つと、ボッと火がついたようにルカの白い肌が赤に染まった。
「………」
「照れちゃって、かーわいい」
「〜っ!!」
真っ赤な耳元で囁いてあげる。
だからもっと私色に染まりなさい。
肌だけじゃなく、心まで。
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(今日のメイコさん、少し意地悪ですね)
(意地悪されて喜んでるの、だーれだ)
(知りません。それと耳元で喋らないで下さい)
(じゃ、離れる?)
(……そんな選択肢はないです)