だいぶ適当かつ大雑把にがりがり。細かいことを気にしない人向け





「……。」

「えっレイぶんた……レイさん?」

俺の声に戸惑いながらも返事したのはエレンで。
その両隣にはアルミンとミカサも居て。
なんでまた、と少し固まってしまったのも無理は無いだろう。










「えー、被害者は杯戸町に在住、会社員の野中進さん。
死因は鈍器による殴打。
凶器は未だ見つからず……で、第一発見者が、エレン・イェーガー君で、ご友人が通報。
ここまで、合っていますかな?」

「は、はい!」

「あとはとにかく、事情を聞かせてください。
佐藤君はレイ君と一緒に……?
レイ君、どうした」

「…………いえ?
なんにも」

「そうか、じゃあ二人はワシと一緒に話を聞こう。
高木君千葉君とは野中さんの身辺調査を」

「はい!」

こうして動き出していく警察。
佐藤は3人に声を掛けて一人ずつ話を聞いていくからと説明をしていて、レイは高木に今わかっている事を訪ねている。

「それじゃ、エレン君から来てくれるかしら」

「……3人一緒じゃ駄目ですか」

「ちょっと、ミカサ」

「え、ええと……」

黒髪の女の子、基、ミカサにそう強く問われて困ってしまった。
そういうものなので、と遠回しに説明するが、軽く睨まれて困ってしまう。

「ミカサ」

静かな声だった。
優しいけど、どこか悲しそうな、少し低い声。
レイだった。

「ちょっとレイ君」

「ミカサ、落ち着け。俺が着く、大丈夫だ」

「…………」

「ふふ、まだ不安か?」

レイ君が笑った、と驚く佐藤に構わずレイはまだ自分に身長の届かないミカサに目線を合わせるように屈んだ。

「ミカサ、ちょっと聞いてくれ」

「……」

ミカサが無言で顔を上げる。
頬に傷がないのを嬉しく思いながら、じっと目を合わせた。

「俺らは今から、これをやらかした奴を捕まえなきゃいけない。」

「……警察の仕事です」

「うん。
嫌なことだが、お前らも疑ってかからないといけなくてな。
お前らがやった訳じゃないのは俺が一番わかってるつもりだが」

「当たり前、です」

「俺はお前らを疑いたくない。
だから、犯人捕まえるためにも、なにより無実だって証明する為にも、お前ら一人ひとりの正確な情報が欲しいって訳だ。」

昔みたいな酷いことは起きやしない、と付け加える。
どうにもこの子はあれ以来、エレン一人にするのをあまり良しと思わないらしい。
解っているのだろうが、やはり不安なのだ。

「……レイさんがついててくれるんですよね」

「勿論」

「エレンをおねがいします」

「任せとけ。……まあ、そんなに時間は取らせないさ」

佐藤にはこの会話が聞こえていなかったが、あのミカサ呼ばれる女の子の雰囲気がだいぶ柔らかくなったのを感じ取っていた。
レイがそうさせたのだろう。

「じゃあ、エレンから来な」

「はい!」

「ミカサとアルミンはちょっと待ってて」







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