「まさか、レイ分隊長が刑事になってるなんて」

「リヴァイ兵長に至っては警部だぞ……」

「団長もなんか財閥のトップだぞ」

「……らしいな」






ある日。
すごく見覚えのある3人組に出会ってしまった。
驚きのあまり固まる。
たまたま隣りにいた高木や佐藤、ついてきたリヴァイにも不審に思われたが、それを気にする余裕が無いほど驚いていた。

「レイさん……?」

「え? どうしたの……?」

二人の呼び掛けも耳に入らぬ程、その3人組に見入っていた。
日本では、ありふれた姿。
しかし、彼らの以前の姿を考えるとどうにもそれが貴重な物に思えて仕方ない。

見過ぎただろうか、翡翠の瞳と目があった 
そりゃもう、ばっちりと。

「……なぁ、あれ」

「……!!」

「あっ……!!」

3つの視線が集まる。
次の瞬間に、強い衝撃が体を襲った。










「レイ分隊長っ……!!!」

「リヴァイ兵長!!」

「……なんで、」

「久しぶり、でいいのか?
エレン、ミカサ、アルミン。
元気そうで、何よりだ」

「……ガキ共、なんつー顔してんだ。
みっともねぇ」

レイ分隊長、と呼んではギュウギュウと抱きついてくるミカサ。
目に涙を一杯貯めるアルミン。
何故か敬礼しだすエレン。

その集団は思いっきり人の目を引いた。

「……えっと、レイさん?」

「この子達は、どういう……」

「…………あー、古い友人だ」

「そうだな。友人だ」

まさか上司と部下などと言えず、無難そうな言葉でごまかした。
とりあえず俺は、エレンに敬礼を止めさせた。

「エレン、もう心臓を捧げる必要は無いよ。
その礼は、しちゃいけない」

「……そう、ですね。
レイ分隊長は、記憶……」

「あぁ、あるぞ」

わかりやすく顔が明るくなる。
効果音をつけるなら、ぱあああってとこだ。

「覚えててくださったんですね……!!」

「忘れられるか。
あの時はご苦労だった」

「分隊長こそ……!!」

「ねぇ」

ふと、声をかけられ振り向く。
そこには訳がわからないといった表情の二人が立っていた。
……まぁ、たしかに、意味がわからんだろうけど。

「ここじゃなんだし……せめて移動しない?
あと仕事中よ?」

「……それもそうだ」

「…………おい、ガキ共」

「はい!なんですか、兵長!!」

「まず兵長と分隊長は止めろ。
あまりにも合わなさすぎる。
生憎俺らは仕事の真っ最中でな……レイ」

「人遣い粗くねーかお前。
……呼び方は好きにして。
あと、連絡先。
ケータイの。
とりあえずアルミンに」

「あ、はい」

「また日を改めて会おう。
また連絡をくれ。……な?」

「もちろんです!!」

「ん、じゃーな」













(安心した、何も変わってないや)

(……あのチビも、レイ分た……レイさんも、何か柔らかくなってた)

(……え、俺これから兵長のことリヴァイさんって呼ぶの??)





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