「すごく良い所じゃないですか!」

「思ってたより良いな、友人から教えてもらったんだが、素直に聞いておいて良かった」

「へぇ、警部のご友人から」

「なかなか通な奴でな」

目暮警部とその部下達はちょっとした集まりでとある料亭に来ていた。
設備は綺麗で、一つ大きめの部屋を貸し切っての酒宴。酒好きが多いから皆盛り上がっていた。

「っさすが!夕食も豪華ねー」

「あ、これすごく美味しい」

「千葉くん酒取ってくれ」

「はい警部」

わいわいと話に花を咲かせる集団と、静かにマイペースに飲み進める集団と少し別れながらも皆それぞれが酒を楽しんでいた、
そんな彼らを眺めながら食事をつつき水を飲むのがレイであった。何を隠そう、レイは悪酔いすると手がつけられなくなるのである。
それをリヴァイから何度か聞かされている彼女は程々にするどころか外で飲むのは完全に絶つようにしているのだ。
しかしそれに目をつけたのはちょっと酔いはじめた高木。遠慮しているのかと一杯注いで彼女に差し出した。

「ほらレイも」

「……いや、俺は」

「苦手だったっけ?」

「そうではないが」

「折角だから飲んでおけよ」

千葉にまで勧められてしまい、少し迷う。
結局、一杯だけにしようとそれを受け取ることにした。

「ん、うまいな」

「だろー!ほらじゃんじゃかのめ!」

「そんなには飲めないお前が飲め」

注がれすぎないように牽制もしつつまた皿をつつく。時折雑談しながら。
そんな時だった。なぜかリヴァイがやって来たのだ。

「おお、リヴァイ君!君も飲まんかね」

「いいのか?」

「わしは構いやしないさ。リヴァイ君、レイ君があまり飲んでないようなんだが……彼は酒が苦手だったか?」

「いや、酒癖悪いから控えるよう注意してあるだけだ」

「リヴァイもけっこう悪いと思うぞ……」








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