「けっこう深い傷じゃのぉ……」
「治るかしら」
「時間はかかりそうじゃ。
にしても……この種族は一体?」
ヤブイの元へ駆け込んだ一行は、治療が終わるのを静かの待っていた。
彼が言うには、安静にしていれば大丈夫であるとのこと。
ただ、意識がいつ回復するかは見当がつかないとこのこと。
「メタナイト卿、この者は……」
「他所の星から連れ込まれた様だ。
多分、警戒は要らないが……城で見張ろうと思う。」
「そうしてくださると安心です」
「……では、このまま連れ帰らせて頂こう」
「何かありましたらお呼びください」
「ねぇメタナイト卿、見張るって、どこで?」
城への帰路でブンが問いかける。
件の者はというと、ワドルディ達に運ばれていた。
「地下に牢屋があったはずだ。
申し訳ないが、しばらくはそこで過ごして頂く。まだ疑いが晴れた訳じゃない」
「私、お布団持って行くわ。
あそこ、まともなベッド無かったでしょう?」
「助かる」
「地下にもっていけばいいのよね」
城内で別れ、デデデに見つからないように慎重に進む。
地下への階段を降り、カービィ達が来るまでに比較的綺麗な場所を探す。
そうこうしている内にフームやカービィが毛布を抱えて走ってくる。
「とりあえずこれで足りるかしら」
「ベッドも古いものだが使えそうだ。
事足りるだろう。
……ワドルディ、寝かせてやれ。そっとな」
わにゃわにゃ言いながらワドルディが慎重にベッドにそれを横たえた。
シーツも敷いてあるあたり流石である。
「これでひとまずは様子を見ましょう」
「……見張りは任せておけ。
ソード、ブレイドは他に何かあれば知らせてくれ。」
「ハッ!!」
大人数で居ても疑われてしまうだろう。
わざわざこんな陰気な地下に長居する必要もあるまい。
「……何が、あったのだろうか…………」
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