「帰ってからで良いと思う」

「家が耳糞で汚れる」

「だからって保健室借りてやるか……?」

絶賛膝枕して貰ってるのはいいが、固い
流石の硬さに感心するが、耳かき棒(特注)と綿棒(高級)を取り出されてそんな思考は吹っ飛んだ

耳かき棒は細かく取れるよう細い物
おかげで時間が長くかかる
しかし、耳へのダメージは最小限になるように、素材も選ばれている

綿棒はリヴァイこだわりの一品で、掃除にもつかったりしている物である

「………おい、力抜け
やりにくい」

「………まじで怖いっつーか、耳かきの感覚が苦手なんだが」

そう、あの入ってくる感覚が恐ろしいのだ
初めてやってもらった相手がハンジだったという事も問題であるかもしれないが
リヴァイは比較的優しくやってくれるが、軽いトラウマでもあるのでやはり怖い

「……大丈夫だ、俺の大事な相棒の耳だ
そんな乱暴にしやしねぇよ」

「………」

なのに、その言葉で酷く安心してしまったのだ

「やっと力が抜けたな
……ここぞという時に少しでも聞こえにくかったら困るだろうが
回数は最小限にしてやってるんだから、少しは耐えろ」

「………ありがと」

「やるぞ」

「待て少し心の準備……っ……」

(………正直、お前の反応見るのが楽しいってのもあるんだがな
アレんときみたいで)

「っ、りば…い、」

「……ハァ、黙ってろ」

それと、鼠が迷いこんでいる様だが
レイは必死すぎて気づいてないな
一旦耳かきを止めて窓に目をやる

目が合うと、慌てて逃げて行った
何だったんだ

「……?
リヴァイ?」

「………いや、何でもねぇ
続けるぞ」

「あ、まって……っ……もう……」






「耳かきしてたよね」

「耳かきだったね」

「耳かきでしたね」

覗いていた渚とカルマに並ぶ大きい影
黄色い体と触手を持つ、殺せんせーだった

「殺せんせー!」

「殺せんせーも見てたの?」

「えぇ」

「……お前たち、こんなところで何をしている……??」

そこに烏間も加わった
何とも異質なメンバーな気もする

「レイがリヴァイ先生に耳かきされてて……
ちょっと見てただけです」

苦笑しながら渚が答える
そうか、と溜息をつく烏間

「奴の潔癖には参ったものだ」

「………え、リヴァイ先生潔癖なの?」

「極度のな
あいつのおかげでこの校舎も綺麗になっている」

「あー……埃とか減った、気がする」

「奴が朝早く掃除をしているからだ
レイも巻き込まれてる」

「止めなくていーの?
一種の職権乱用じゃない?」

「以前本人に聞いたら
『慣れたしリヴァイと居ないと都合が悪い』
と言われた」

「教師と生徒ってのも先生は悪くないと思いますよ……ヌルフフフいいですねぇいいですねぇ」

「殺せんせー……レイとリヴァイ先生は元々コンビみたいなものなんだから」

「ピンク色になるな気持ち悪い」

烏間がそう吐き捨てると黄色い超生物はうなだれた

「にゅー……だって燃えるじゃないですか
歳の差離れたカップルって」

「といっても10歳くらいじゃない?」

「それより、もう行こうよ
こんな所に居ても何もないよ」

「それもそうですねぇ」





[*prev] [next#]

2/2





戻る
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -