10*



「・・・」

えっと……?
今ランって言ったよね?う〜ん、随分予想外の答えが返ってきちゃったな。
百戦錬磨で鳴らした俺(スミマセン、嘘です。ちょっと話を盛りました)でも流石に瞬時にリアクション取れなかったよ。
ランって、多分人の名前だよね?
花の蘭の事だとしたら更に意味不明だし。
アッ!もしかして鏡に映ってる「あの女の子」の名前?
神童君てば、あのエッチな顔した子を自分だと認めずに、あくまで別の女の子っていう事にしたいのかな。
…ふ〜ん、嫌がってたわりになんだかんだで女装ネームまで自分で付けてたのかぁ。
んじゃ折角だし本格的に神童君を女の子として扱ってあげなきゃね。


「ランちゃん…?」

俺は神童君の申告した名前を舌の上で転がして反芻してみる。
ランちゃん、ねぇ…。
神童君の名前とは全然関係無い名前だな。
女の子になりきるなら、てっきり本名をもじった拓美とか来るかと思ったのに。
まあいいや、こういうプレイはノッてあげてなんぼだし、下手に盛り下げるような事言いたくないしね。


「へぇ、あの女の子、ランちゃんって言うのか。
可愛い名前だね」

俺が女装プレイ再スタート!とばかりに甘く囁くと、神童君はハッとしたように口を押さえた。
ありゃ、俺ってば早くもマズった?


「お、俺はなんで霧野の名前を……ッ」

うわ…っ、無意識の内に他の子の名前言っちゃってたのか。
かっわいいな〜、俺の三点攻めプラス言葉攻めでそこまで理性を無くしてくれましたか。
神童君てば初めての癖に感じやすいのね、おにーさん、嬉しいぞ。
…って、そんな事考えてる場合じゃない!
ここで正気に戻られちゃうのは、はっきり言って困る。
折角いい感じに盛り上がってきたとこだったのに。
俺は慌てて今まで触れていなかった神童君の勃起チンポをクリッと撫でた。


「ンン…ッ!」

先走りを亀頭に塗りこめるように撫で付けると、急な刺激に神童君の背が縮こまる。
充分馴染ませてから亀頭を手の平でいい子いい子すれば、神童君の口からは耐え切れずに可愛らしい喘ぎ声が漏れ始めた。


「ん、ク…ッ、あ、ぁ…ん、ひ、ゃ…あん」

ふぃー、危ない危ない。
危うく折角のプレイが台無しになるとこだった。仕切り直しっと。


「神童君はイケナイ子だね…。
女の子の格好の時は自分の名前じゃなくて他の子の名前で呼ばれたいの…?」

背を丸ませた神童君に、亀頭と乳首のW先端攻めをしながら違った矛先からの言葉攻めを繰り出す。
無意識に出しちゃった名前なら、それも言葉攻めの材料にしちゃいましょ。
わーぉ、俺ってば再利用の天才!


「あ…、あ、ぁ…ッ、ちが…ッ!お、俺は…、き、りのの名前なんて……っ」

クネクネと身体をくねらせながら神童君は一生懸命否定してる。
ププッ、拒否っぷりは上がったくせに、さっきより感度は上がっちゃってるんじゃないの?
認められないけど本当は感じちゃうのぉ、って感じかな。
俺の指が先端をこねる度に身体がビクンって跳ねてるし。


「違くないでしょ?
だってホラ、こーんなにエッチなお汁が零れちゃってるよ」

ぎゅむぎゅむと先端を弄ってた手を神童君の顔まで上げると、びろ〜んってお汁が手とおチンチンの間で糸を引く。
神童君てばずっと俯いてるけど、ちゃんと見たかな?


「ね、素直になってごらんよ。
そしたらいーっぱい気持ちよくしてあげる」

囁きながら、エッチなお汁で濡れた指を神童君の口に運ぶ。
お、ちょうど都合よくお口開けてるじゃない。
ちょっと失礼してお口の中も気持ちいいって事も教えちゃおうっかなー?
俺は神童君の舌をこちょこちょっと擽ってみた。


「んん…ッ」

神童君からくぐもった声が漏れる。
いいねー、いい反応だねー!
んじゃ言葉攻めも駄目押しといきますか。
俺は再度、神童君の耳元で囁く。


「神童君がランちゃんに成りきれるように、いーっぱい可愛がってあげる」



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