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刮ヤ京院×ホラーゲーム
「ああーっ!また殺されちゃった!花京院さん、何かコツとかありません?」
「そんな時はゾンビを嫌いな相手だと思えばやる気が出るよ」

「お手本を見せてあげる」そう言って花京院さんはコントローラーを握った。

「例えば…そうだな、僕ならDIOかな。ほら、こんな風にゾンビが来るだろう?」

テレビにはわらわらと集まってくるゾンビの群れが映し出されている。
此処が難所なのだ。何度やっても強力な武器を持ったゾンビに勝てない。

「あれを全てDIOだと思って殺せば良い」

さらっと怖い発言をした後、花京院さんの指があり得ない早さで動き出した。
ひたすらボタン連打でハンドガンをぶっ放していく。足しか狙っていないのは、ゾンビの動きを封じる為だろう。動けなくしておいて、殺していくつもりらしい。こわい。
お次はショットガンに持ち替え、ゾンビ達をヘッドショットで次々に沈めていく。粗方片付け終わり、今度は装備を変更して焼夷手榴弾に持ち替えてゾンビの群れに投げ込み、トドメとばかりに焼夷手榴弾の爆発に紛れ込ませる形でグレネードランチャーをぶっ放してフィニッシュ。そして誰も居なくなった。
なんだこの光景は。世紀末過ぎる。

「ね、簡単だろ?」
「え、えぇ……」

花京院さんのDIOさんに対する恨みが恐ろしすぎて正直ゲームどころではなかった。


花京院ならこれくらいの事しそうという勝手なイメージ。

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刄eレンス×格ゲー
「コマンド入力が上手く出来ません…テレンスさんみたいにパパッとしたいのに!」
「大丈夫です、落ち着いてやれば出来るようになりますよ。少し、お手伝いしましょう」
「…えっ、」

テレンスさんが私の背後に回ってきた。…かと思えば、何と後ろから手を握ってきたではないか!正確にはコントローラーを握る手を上から包んだ、だが。
いや、だがそれにしても、テレンスさんの顔が近い!息が!先程から息が顔にかかっているのだ!
今までテレンスさんとこんなにも近付いた事は無かったから、恥ずかしくてどうにかなりそうだ。DIOさんやカーズさんならばまだ慣れているというのに…!

「まず手本をお見せしましょう」
「あ、あの…それなら離れていても大丈夫なんじゃ…」
「いいえ、近くで見て頂いた方が指の動きがより見易いでしょうから、この距離がベストかと」
「そ、そうですか……うぅ…」
「(成る程、DIO様が入れ込むわけですね。これは苛めたくなる)」


夢主をからかいたいテレンス。

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刮ヤ京院×テレンス×DIO×マリ◯パーティー
夢主はこの色
花京院はこの色
DIOはこの色
テレンスはこの色

「こんにちは、ナマエ」
「いらっしゃい、花京院さん!テレンスさん!狭いけどゆっくりしてって下さいね」
「お邪魔致します」
「早速ですけど、もうゲームの用意してあるんで始めましょうか」
「何をするんです?」
「マリ◯パーティーです」
「三人で?一人はCOMかい?」
「いえ、実はもう一人居るんです」
「このDIOだッ!!」
「DIO様」
「ええ…よりによってDIO?」
「そんな顔するなよ…花京院。私達は友達だろう?」
「お前との友達ごっこはもう解消した筈だが」
「随分とつれないことを言うじゃあないか…」
「はいはい、喧嘩は止めて下さいね。テレンスさん、電源付けて」
「はい」
「…で、このコントローラーとやらはどう操作すれば良いのだ?」
「そこから!!?」

「ヌウウ…先程からサイコロの目が1しか出ない…」
「だっ大丈夫です、DIO様!すぐに良い目が出る筈です!」
「余計な慰めなどいらん」
「…………」
「(態度悪ッ)」

「おっ、2対2のミニゲームが来ましたね。私がテレンスさんとで、花京院さんとDIOさんがペアですね」
「フン、花京院よ。このDIOの足だけは引っ張るなよ」
「それは此方の台詞だ」
「テレンスさん、頑張りましょうね!」
「ええ」

「やったあ勝った!」
「やりましたね。ナマエのサポートが有ったからこそですよ」
「貴様のせいだぞ花京院!」
「どの口が言うんだ?どう考えてもお前のボタンの押し間違いが一番の敗因だろ!!」
「私は悪くない!それもこれもLとRボタンを作った人間が悪いのだッ!!!!」
「(有らぬところに飛び火が!)」

「もう終盤だな。今のところビリっけつは…」
「DIO様ですね」
「ここまでサイコロの目が1しか出ない人初めて見ましたよ…」
「WRYYY…ッ…たかがゲームであろうと、このDIOが負けるような事があってはならんのだッ!!」リセットボタンポチッ
「な…っ!?何て事を…!それ只の負け惜しみじゃないですか!花京院さん!DIOさんの目にハイエロファントさん突っ込んでください!早く!!」
「よしきた」
「此処にきて花京院が今までに無いほど輝いた目をしている…!いや、それよりやり過ぎですから止めろ!!」
「ナマエ!お前にはサイコロの目が1しか出ない者の気持ちなど分からんのだ!!」
「あれ、DIOさん泣いて…?」
「馬鹿言え!このDIOが泣く訳無かろう!!」
「き、汚い…」
「花京院貴様…ッ!もう貴様とは絶交だ!!」
「だから友達じゃないって言ってるだろ!!」
「三人共、近所迷惑ですから騒ぐのは止めて下さい!」


うるさい(確信)
我が家の荒木荘では、DIOと花京院は仲が良いって訳じゃないけど、そこまで仲が悪い訳でも無いっていう関係性です。端的に言えば、普通。
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