▼ 記憶
シ「ユーフェル、思い出した?」
ユ「え、私シェスナさんに何か約束事してましたっけ?もしかして今日の晩の焼肉の材料の買い出しですか?財布に入ってたお金じゃ足りなかったので鶏肉買ってしまいましたよ」
シ「いいよ鶏肉焼くから」
ユ「反応がつまらないですね」
シ「…爆弾いる?」
ユ「いりません。で、何です?」
シ「君の記憶のことだよ、ユーフェルってのも僕が勝手に付けたものだし」
ユ「残念ながらこれっぽっちも」
シ「そーか…こうなったら実力行使しかないのかな…」
デ「僕の出番?」
ユ「いっときますけど、ショック療法とか止めてくださいよ」
デ「ちぇっ」
ユ「あからさまに残念な顔しないでください」
デ「だってこの平和なご時世、僕のこの鈎爪を使う機会なんて野菜スライスくらいしか無いじゃないか」
ユ「人を血祭りにあげる気ですかあなたは?!」
テ「場所巡りも良さそうじゃぞ?」ヌッ
シ「わわっ、コテツってばいきなり出てこないでよ!」
テ「細かいことを気にするでない、ハゲるぞ」
シ「根拠のないこと言わないで」
デ「して、場所巡りとは?」
テ「デュムフレイ中を渡り歩いてみるのじゃ。何かユーフェルの記憶に繋がる背景があるやもしれぬぞ」
デ「なるほど!じゃあ早速どこに行こうか?」
シ「高そうなところ行ってみる?時計塔の頂上とか」
テ「おお、あそこの風景は絶景じゃぞ」
デ「本当?今度お弁当持ってこようかな、シェスナ君サンドイッチの具材はハムね」
テ「わらわはサンドイッチよりおにぎり派じゃ。シェスナ、中身は梅じゃぞ」
シ「いつの間に僕が作ることになってるし…まあいいか今度アルアとコハクとメティロスさんも誘ってみんなで行こう!」
ユ「話題が反れてますね…」
メ「…君は記憶を取り戻したくはないのかい?」
ユ「これは大家さん。取り戻したいというか…正直どうでもいいんです。」
メ「どうでもいい?」
ユ「記憶が無くてよかったと思えることもありますし」
メ「へぇ…どんな?」
ユ「皆さんと、家族になれましたから」
シ「ユーフェル!……ってあれメティロスさんも」
デ「ユーフェル君とメティロス君はおにぎりとサンドイッチどっち派?」
テ「もちろんおにぎり派よのう?」
デ「何言ってるのさサンドイッチだよ!」
テ「おにぎり!」
ユ「では私はあえておにぎりサンドイッチで」
シ「本当に作るよいいの?」
ユ「…冗談ですからやめてください」
メ「うーん、じゃあ僕は肉まんで」
シ「え」
デ「え」
テ「え」
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