悪魔が来ました。 | ナノ
 



人生何があるか分かんないって言うけどさぁ。

「俺は悪魔のランスだ。お前の魂を貰いに来たぜ」

これはちょっと理不尽過ぎない?


「えー……と?」

「だからぁっ!我が王の命によりお前の魂をさっさと寄越しなっ」

人の朝食時に来てなんて事言うかなぁ。
最後になる食事がトーストに目玉焼きって。
ていうか魂寄越せって死神の台詞じゃない?


「おい神崎 竜哉(かんざき りゅうや)!聞いているのか!?」

「あ、はい」

この人の格好からして冗談でもなさそう。
色黒で綺麗な銀髪に金の瞳、おまけに耳尖っちゃってる。
半裸姿でマンションの8階に窓から入ってくる人間ってまず居ないから悪魔かって聞かれたら頷いちゃうかも。
いやー、悪魔見るなんてレアだね。

「おい、質問は?」

「んー…ねぇ、下の毛もやっぱ銀?」

「はぁっ!?」

いやいやここは気になるところだと思うんだよ。
逆に下だけ黒とかも良いけどここは銀毛希望。
この体が汗ばんだり白いので汚れたりぐちゃぐちゃになるのかとか考えたらもう…


「勃った」

「今の状況分かってんのか!?今から死ぬんだぞ!」

「それなら大丈夫。俺神崎 竜哉じゃなくて神田 劉夜(かんだ りゅうや)だから。人違い」

「え!?」

あー、困った顔可愛いなぁ。
でももっとこう…やらしい感じにどろどろっと…
よし、ヤろう。
漫画とかで悪魔は塩に弱いって聞くけどどうなんだろ。
幸い目玉焼きに使った塩がテーブルに置いたままだ。
ラッキーラッキー。

「えい」

「うぁっ!なっ、塩なんて、どこからっ…!」

やっぱ塩が苦手みたいで床に倒れ込んだ。
ビクビク震えて悶えてる。
乳首はピンクってギャップが良いね。
涙まで浮かべちゃって、かーわいー。

「人違いした悪魔にはお仕置きしちゃおっかなー」

「お前っ、悪魔相手に何考えてんだっ!」

「んー…何ってナニ?」

「ふざけんなっ!あっおいっ!待て待て待て!」

こんな状況で待っちゃ男が廃るよね。
据え膳食わねば男の恥。
ついでに下の毛確認していっぱい白いのぶっかけてやろーっと。

「その前にもう一回塩かけちゃえ」

「ぎゃあっ!この、悪魔っ!」

悪魔に悪魔って言われちゃった。やったー。
じゃあそろそろ本気で食っちゃうかな。

「いただきまーす」

「い、嫌だっ。俺はタチで、ちょっ…ぎゃぁぁああ!!」




そしてこの日から俺は悪魔を飼う事にしました。
あ、因みに下の毛も銀だったよ。





2011/10/16
色黒受けを書きたいと思って書いちゃいました。前に拍手で天使を書いたので今回は悪魔で。実はこの神田君はかなり鬼畜設定なのですがそれはまた機会があれば。


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