あのあと「じゃあ早速今日の放課後からやりましょ!今日の放課後教室に来てちょうだい」と言ってウインクした林ちゃんは足早に去っていった。きっと忙しかったんだよね!






放課後約束通り教室へ向かう。補習かあ。初めてだから何するのか分からないけど取り合えず頑張ればいいよね!あと林ちゃんだから優しくしてくれるはず!
林ちゃんの可愛い笑顔を思い出して思わずへらっと笑顔を浮かべた。な、なんだあたし!変態みたいじゃん!焦り始めたところで教室が見えてきた。明かりがついてるからきっともういるんだろう。がらり、と扉を開けた。




「林ちゃん来ましたー!」
「あ」


教室内にはぽかんと口をあけた日向先生がいた。あれ、林ちゃんじゃないのか。ちょっぴり残念。溜息をつこうとしたら視界にピンク色が見えた。


「あ!り、林ちゃ………え」

石のように固まった林ちゃんはいつものような可愛い笑顔ではなくこの世の終わりのような顔で自慢のくるくるした髪……の、カツラを床に置いて踏みつけていた。って踏みつけ…!?目を丸くさせて林ちゃんの足元を見ているとそれに気づいた林ちゃんがぱっとカツラを踏むのをやめた。…確かに林ちゃんが男ということは知ってたから短髪なのは驚かない。けどこの様子じゃなんだか、



「り、林ちゃん性格悪い、?」
「!」

私の顔でぐしゃりと顔を歪めた林ちゃんはいつもの何倍ともいえる低い声で「性格悪くて悪かったな」と言って大きく溜息を吐いた。こ、怖!なんか超怖いよ林ちゃん!てか素直に認められちゃった!こ、これが本当の林ちゃんなんだ…。「龍也ちょっと出てって」と林ちゃんが続けて言うと暫くした後に扉が開閉する音が聞こえた。ひ、日向先生いっちゃった!途端に待ってましたとばかりに林ちゃんがずかずかと近づいてきた。反射的に後退るけど背中にひんやりとした壁の感触。やばい。私の顔の横に手をついてぐっと顔を近づけてきた林ちゃん。近い近い!ぱっと目を逸らすとぐいっと顎を持ち上げられてにっこり笑われた。め、目が笑ってない…よ…!りんちゃん…!


だれか助けて…!





2012.2.13
ばれた


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