お昼休み。お弁当を家に忘れたあたしは女友達とお弁当を見せあいっこしてきゃっきゃうふふすることもなく戦場と化した購買で死ぬ思いでパンを買って教室に。友達の目からは同情心が溢れてやまない。止めてよ!同情するなら卵焼きをくれ!や、本当にくれなくていいし。もうお腹いっぱいだし。あー暇だ暇だ!また始まった…と言いたそうな友達は置いといて、んもーとにかく暇だ!することない!眠い!うおおおとうねっているとふいに隣の席で変な消しゴムをかなり高速で擦る忍足くんとばっちり目が合った。じー。あれ、もうこれ1分経ったんじゃない?逸らそうかとも思ったけどじっと見つめられると逸らせなかったり、しかも逸らしたら負けなような気がして何故か逸らせない……いやでも逸らさないと段々目が疲れてきたというか、


「なまえ」
「うううおおおうっ!ななななんでしょ!」


ずっと目が合っていた忍足くんに名前を呼ばれ、らしくもなくかなり動揺してしまった。なななんぞ!なんぞこれ!

「め、目逸らしてもえ、ええか?」
「え、あ、ど、どうぞ…!」

いやだから何これ…!何この空気…!すーっと静かに離れる視線。それと同時に肩に入れていた力がこれでもかという程抜けた。うん、助かった。何回か首を回した後にもう一回無心で隣を見るとまた高速で消しゴムを擦っていた。いやだから何してんのこの人。


「忍足くん、」
「うおおおおっ、お、え、あ、何かございましたか!」
「(ございましたか?)忍足くんさ、まほ………あー…やっぱ何でもない」
「え、ちょ、何やねん!最後まで話さんと気になるっちゅー話や!」





結論。
飽きない。



2011.11.15
けにゃが欲しい


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