小説 | ナノ





愛ゆえに(プラ→AZ)






「博士はいいのか?」
「っAZさん、どうしたんですかいきなり」
「私の様な老人に感けていては徒に時間を浪費してしまうのではないかと…ふと考え付いた」
「そんな事考え付かないで下さい!」
「しかし…一般的な人の時間はそんなに長くない。君は君の為に時間を有意義に使うべきではないのか?」
「今が十分有意義ですよぅ」
「しかし…」
更に言い募ろうとする彼の玲瓏で老獪な思考が口から零れる前に、こっちの口から情熱に任せた言葉が零れだした。
「僕は貴方とお話したいですAZさん、貴方と一緒に居たいんです」
決して嘘偽りの無い言葉、そして狡猾で悪どい言葉の繋がりが、孤独な貴方を絡め取る
「とびきりの友人と過ごす時間が無意味だ何て浪費だなんて、誰も思わないし咎めません」
なんで狡い大人だろう僕は!なんて汚い大人だろう僕は!でもAZさん、こんな姑息な手を使わなきゃ貴方を留められない器量の狭い僕を、こんな小さい僕を一瞬でも貴方は友人と思ってくれた貴方の為になら
もっと小狡く、貴方を引き止めて、貴方の傍に居ます。

「だからもっと一緒に居て下さい、AZさん」

「そうか…」

「有り難う、博士」






愛ゆえに離れようとするAZさんと、愛ゆえに傍に居ようとするプラターヌ博士
初めて書いたが博士が望みのヘタレっぷりを発揮していない


14/6/11