short stories*R-18 | ナノ


The most favorite thing


俺の幸せ。
甘いものをたくさん食べてるとき。
花の世話をしてるとき。
コウとくだらない話をしてるとき。
美奈子の温もりがすぐそばにあるとき。

そして美奈子の笑顔が見れたとき。


朝、カーテンから射し込む光を浴び目を覚ますと当たり前のように腕の中にある温もり。

高校を卒業して、二人で暮らし始めるようになって、初めて美奈子の温もりを知ってわかったことは、じんわりと伝わる体温がこんなにも気持ちいいものだったんだっていうこと。


柔らかな光の中、寝息を立てて眠りこむ美奈子を見ていたら、俺は美奈子に出会うために生まれてきたんだと思う。

まあ我ながらクサいしありふれたセリフだなって思うけど。
思っちゃったモンはしょうがない。
だって俺、今最高に幸せだもん。


ベッドの中には昨夜の余韻が残ってて、二人とも裸のまま。

不規則に波打つシーツが夜の月に照らされた美奈子の肢体をフラッシュバックさせると同時に、下半身にじわっと血液が集まる。

まだ俺の腕の中にいる美奈子をギュッと抱きしめると、ふんわりと鼻腔をくすぐる美奈子の香りと規則正しい温かい寝息が、俺のココロとカラダを刺激する。


ヤバい…。
抱きしめるだけじゃ止まんない。
ちょっとだけなら…ダイジョブかな?

一度沸き上がった欲望は止められない。



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